関西空港の埋め立ての土砂はどこから運ばれてきた?

大阪湾に浮かぶ人工島の関西空港。この造成工事の埋め立てには、他の日本の人工島と比較しても、大量の土砂が使われました。これをどこからどのようにして運び、土砂が搬出された跡地はどうなっているのでしょうか。

神戸ポートアイランドの5倍以上の土砂で埋め立て

 大阪湾南東部の泉州沖に造成された人工島、関西空港。1987(昭和62)年に1期島(総面積510ヘクタール)の造成に着工、1999(平成11)年には2期島(同545ヘクタール)の工事に着工しました。18m〜19.5mという大水深、軟弱地盤という自然条件下、その埋め立て土量は、1期島と2期島を合わせておよそ4億4000万立方メートルにおよんだといいます。これは、神戸ポートアイランドの1期島(同443ヘクタール)の5倍以上に当たる量です。

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関西空港などの埋め立てに土砂を採取した後の淡路島北部の山(画像:淡路夢舞台)。

 これら大量の土砂はどこからどのように運ばれてきたのでしょうか。地元自治体によると、土砂の調達地は小石の割合など土質調査の後に、運輸省(当時)が大阪湾周辺で候補地を挙げ、各自治体が選定。1期島は主に和歌山市の加太地区、大阪府阪南市の箱作(はこづくり)地区、淡路島(兵庫県)の津名地区の山地から採取されました。2期島は、主に大阪府泉南郡岬町の多奈川地区、和歌山市の加太地区、淡路島の津名や洲本地区などから。土量は、箱作地区が5000万立方メートル、加太地区からは計1億5000万立法メートル、多奈川地区は7000万立方メートル、淡路島の津名と洲本からが計1億1500万立方メートルとのことです。

「土取場(どとりば)」と呼ばれる採取地からの土砂運搬は、積出し用桟橋までベルトコンベアを設置して使用。桟橋からは土運船(どうんせん)で造成地まで運んで投入します。土運船は、水深のあるところで船底を開放し、一気に海中に土砂を直接投入できる仕様のものが使われたそうです。

 土砂採取によって山々は広範囲に渡って削られました。それらの跡地は、現在、企業用地や太陽光発電所、多目的公園などに整備して再利用されています。

 淡路島の跡地のひとつに、建築家の安藤忠雄氏が自然環境を再生させるプロジェクトを立ち上げました。植林によって緑を回復させ、景観を活かした複合リゾート施設「淡路夢舞台」が建設されています。その一角を成す、階段状に作られた100個の花壇「百段苑」は、春になると色とりどりの花が開花。多くの人々が訪れるといいます。

【了】

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コメント

2件のコメント

  1. 土建屋は自然を破壊するだけの存在というのは旧来の考え方だよな

  2. 明石海峡大橋に鉄道が通っていれば、いいニュータウン用地になったのにな