バスの花形「2階建て」復権なるか 海外製の新型、続々導入のワケ 既存車の今後は

観光バスや高速バスで活躍してきた2階建てバスは、2010年に国産車両の製造が中止されてから増備が進んでいませんでしたが、2016年、はとバスが海外製の新型を導入。これをきっかけに空港連絡バスや夜行高速バスにも登場しています。今後はどうなるでしょうか。

高速バスにも登場 「バリアフリー」「大量輸送」だけではない効果

 スカニア/バンホール「アストロメガ」はその後、東京ヤサカ観光バス(東京都北区)などで観光用として導入されますが、2018年に入り、ついに高速バスにもデビューしました。

 京成バス(千葉県市川市)は、東京駅鍛冶橋駐車場~成田空港間を結ぶ空港連絡バス「有楽町シャトル」に「アストロメガ」を1台導入し、2018年3月29日に運行を開始しました。同路線は、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて国土交通省が推進する「公共交通機関バリアフリー化実証実験路線」のひとつ。車体側面から自動リフトで車いすを載せる「リフトつき高速バス」で問題となっていた「車椅子利用者の乗降時間」と「乗車定員減少」というふたつの課題をクリアできる点に着目したものです。座席は、2階席が4列シートで51席、1階が車いす介助者用の座席1席で、計52席となっています。

 実際に私も乗車してみましたが、車体デザインの関係からか、足元は「エアロキング」よりも広く感じました。乗り心地も、欧州車独特の「固さ」は感じられるものの、高速道路走行時も安定しており、人によっては「エアロキング」よりも良いと感じるかもしれません。シートも身体をしっかりとホールドする形状になっており、昼行便であれば問題ないレベルだと感じました。また、2階の最前列席はさえぎるものがなく、普段とは違った車窓が楽しめておすすめです。

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ジャムジャムエクスプレスが2018年4月から夜行バスで運行を開始した「アストロメガ」(中島洋平撮影)。
京成バス「有楽町シャトル」に導入された「アストロメガ」2階席(須田浩司撮影)。
車いすの乗降はスロープ板で行う(中島洋平撮影)。

「大量輸送の実現」という、2階建てバス最大の特徴を生かした用途への使用も始まっています。ジャムジャムエクスプレス(東京都江戸川区)は、同社でもっとも乗車率が高いというTDS(東京ディズニーシー)・東京駅~大阪・神戸間の夜行高速バスに「アストロメガ」を導入し、4月20日から運行を開始しました。

 座席数は2階席が49席、1階席が10席の計59席。1階にはトイレと車椅子スペースを完備しています。通常タイプのバス(トイレつき4列シート36席)と比較して、輸送力が1.6倍、2台走らせばプラス1台分の人数を運ぶことができ、この点はバス会社側からすれば最大のメリットです。もちろん、バリアフリーに対応することにも重点が置かれています。

 一方で、ジャムジャムエクスプレスとしてはPR効果も狙っています。他社では「エアロキング」を運転したいがために入社したという人もいますが、運行発表から実際に問い合わせも来ているなど、すでにその効果は表れているようです。今後は関東~名古屋間、関東~仙台間での導入も検討しているといい、高需要の格安路線においてはかなりのメリットを享受できるのではないでしょうか。

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コメント

9件のコメント

  1. 4台の内2台が出火炎上したメガライナーは黒歴史ですか。

    東京-つくばで走ってた頃に乗ってみるんだった。

  2. ある大手というのはJR系の何処か、もしくはウィラーだろうか。

    京成の有楽町シャトルに乗ったけど、意外に乗り心地良かったと思う。これで3列シートバージョンが出来れば“アリ”と判断した。

    メンテの都合はどうなのかはさておきね。

    • ウィラーはありえそうだが、JR系は多分なさそう。コストとラゲージスペースが無い点が解決出来ない限りは。

  3. これだけニーズがあるのに、日本のメーカーは何を怠慢してるのだ!

    後追いで慌てて開発するなよな。

  4. BKGエアロキングが新型として発表された時に縦6エンジン搭載によるホイルベース短縮、新長期規制対応など、中々表に見える骨格までチェンジできぬ台所事情は察してましたが、あまりにも早い決断と言うか?生産中止を決めてしまったのですね

    比較的年式の新しい方のBKGキングですら腫れ物扱うようなJRバスの配車にはかなりの危機感が見て取れますが

    自分はスカニアやボルボにベンツが日本向けに代理店を立ち上げ海を渡ってきた型式シャシの日本の道路事情に対する改造の配慮の無さから特にこの2階建てバスも期待はしていません

    • 国産勢が第五輪20t超クラスの重トラクタやらなくなってしまったようで、

      この辺の重量輸送向けは特にスカニアがガンガン売り込んでる様子。

      昔と違ってある程度は本気なんではないかと。易々と食い込まれるてのもどうかと思うが。

    • あるメーカーがカプラを使い廻して13年規制車の3軸ヘッドの予備検査を通してたのはその辺りの事情なんでしょうか?

      いよいよ国産牽引車も28年規制に対応するやスカニアにバトンタッチと言ったとこでしょうか?

      以前輸入されていたスカニアは〇野ブランドで型式も似た型式で認定されてましたが?また〇野ブランドが窓口なのでしょうかね

  5. そう言えば最近ロンドン位でしか2階建てバス運用されてるの見掛けないよな

  6. そもそも需要が全くないと判断した国内メーカーの誤算。バスは老朽化が早い。あと数年で国産二階建てバスは全く使えなくなってしまう。それでも国内メーカーは新モデルを開発するつもりはないんだろうか?

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