動くモフモフ、陸自の「偽装」技術 ペイントだけではない、戦場での身の隠しかた

「ステルス」というのは、なにも最新の技術を駆使したものばかりではありません。これまでも、人々は戦場で身を隠すことに知恵を働かせてきました。周囲の風景に溶け込むよう「偽装」することも、そうした技術のひとつです。

動くモフモフ、その正体は…?

「なんだあれは」――筆者の目前で、ススキの生えた大きな茂みが動いていました。

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もはや動く茂みと化した、偽装された1/2tトラック(通称「パジェロ」)。対戦車誘導弾を装備しているのがかろうじて見える(矢作真弓撮影)。

 ここは千葉県にある習志野演習場。毎年1月中旬に行われる陸上自衛隊第1空挺団の降下訓練始めでのできごとでした。訓練開始と共に現れたススキのかたまり。なんと1/2tトラック全周に偽装として、ススキを巻いていたのです。

 この「偽装」とは、陸上自衛隊で一般的に行われる行為で、敵の監視の目から自分たちの姿を隠すことを目的に行われています。クルマに対してはもちろんのこと、人や武器などにも偽装を施します。周囲に溶け込むということは、その場の植生などに合わせた偽装材料を手に入れる必要があります。もしそこが牧場なら牧草を、お花畑なら、咲いている花を使う必要があるでしょう。

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「対戦車用パジェロ」こと対戦車仕様1/2tトラック(矢作真弓撮影)。

 こうした偽装材料は、1か所から多く収集してしまうと、その部分だけ不自然な状態になってしまいます。すると、あとから来た敵に「ここに部隊がいた」という情報を与えることになります。そういったことを避けるために、偽装材料を集める際には、極力広い範囲から少しずつ持ってくる必要があるのです。

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