動くモフモフ、陸自の「偽装」技術 ペイントだけではない、戦場での身の隠しかた
戦車も偽装
自衛隊のクルマたちはほぼ全て偽装します。その方法は草を付けることですが、ただやみくもに草木を付ければ良いものではありません。周囲に溶け込ませる、輪郭を不鮮明にするなど、ちょっとしたコツや要領がわかっていないと、効果が薄くなるのも事実です。
草木をクルマに取り付けるためにゴムバンドをクルマに巻いたり、フックを通す穴に草を差し込んでみたり、偽装網に絡ませたり色々な方法で隊員たちはクルマを偽装しています。
対空ミサイルや戦車も例外ではありません。戦車などの大型車両の場合、全周をススキなどで覆っては、運転手が前を見ることができず、非常に危険な状態になるばかりではなく、車体の各所に設置されたセンサー類も正常に作動しなくなる恐れがあります。可動部に草が絡まってスムーズに動かなくなる場合もあれば、走行中の振動で少しずつ草が落ちて、自分の行き先が丸分かりなんてことにもなりかねません。なので、実戦を想定した訓練の場合は、必要最小限の偽装にとどめられます。
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それでも一度だけ、砲身以外を全て草で覆った74式戦車を見たことがあるのですが、仲間に指摘されるまでその戦車の存在に気が付くことはありませんでした。自衛隊の偽装技術は非常に高いと感じた瞬間でもありました。
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