動くモフモフ、陸自の「偽装」技術 ペイントだけではない、戦場での身の隠しかた

人も偽装

 隊員も偽装します。なかでも、最も偽装に凝っているのがスナイパー(狙撃手)たちです。スナイパーは遠い距離から目標を狙い撃ちするために、どこかに身を潜めています。そんなとき、しっかりと偽装していないと、自分たちの姿が見えてしまい、攻撃されてしまうかもしれません。

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UH-1Jに乗って来た、体中に偽装網をまとうスナイパーたち(矢作真弓撮影)。
ギリースーツを着て偽装するスナイパー(矢作真弓撮影)。
遮蔽物として使われた偽装リヤカー(矢作真弓撮影)。

 そんなスナイパーにまつわるエピソードをひとつ紹介します。目標を狙い撃ちするため、敵陣地に潜入したスナイパー。服装(ギリースーツなど)は周囲と完全に同化しているため、昼間でもその存在がわかりません。スナイパーたちは夜の闇に紛れて少しずつ敵陣地へ向けて進みます。目標が射程圏内に入ったあとは、ずっと身を潜めて射撃するタイミングを計るのですが、ここで敵の警戒部隊が見回りに来ました。あと数歩で踏みつけられる距離まで近づいた敵ですが、スナイパーの存在には気が付けず、そのまま離れていったそうです。その後、このスナイパーは任務を終え無事に帰隊しています。

 あくまでも訓練での話しですが、それだけ優れた偽装技術を持っているという証明になりますね。

【了】

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