陸自、次期戦闘ヘリはどうなる? 更新が急がれる理由と予想される導入機種

更新が必要なのは戦闘ヘリのみならず

 これらの戦闘ヘリコプターは能力的には申し分ないのですが、価格が高いという難点があります。

 AW249の価格は定かではありませんが、AH-64Eは約60億円、AH-1Zは約30億円であり、現在の防衛費で多数を調達するのは難しく、毎年少数を調達していくとAH-64Dの二の舞になってしまうおそれもあります。

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韓国陸軍が導入する軽攻撃/偵察ヘリコプター「LAH」の大型模型(竹内 修撮影)。

 韓国陸軍は老朽化したAH-1Fの後継機として、AH-64Eを36機導入していますが、それと並行して、エアバス・ヘリコプターズが開発したベストセラー汎用ヘリコプターのAS365「ドーファン」をベースとする、軽攻撃/偵察ヘリコプター「LAH」(Light Attack Helicopter)を導入し、韓国海兵隊の援護や、精鋭戦車部隊への攻撃はAH-64E、それ以外の任務にLAHを充てる方針を明らかにしています。

 LAHはAH-64Eなどの本格的な戦闘ヘリコプターに比べれば飛行性能や防御力は劣りますが、機首部に20mm機関砲を装備しているほか、レーザー誘導機能付のロケット弾や対戦車ミサイルの搭載も可能となっています。また機首部に光学/赤外線センサーを備えているため、偵察ヘリコプターとしても使用できるほか、人員や軽貨物の輸送を行なうことも出来ます。

 陸上自衛隊の運用している観測ヘリコプターのOH-6Dは、偵察を主任務とし、また基地間の移動などで「空飛ぶジープ」として重宝されていますが、現時点でOH-6Dの後継機を導入する予定はありません。

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「H Force」を装着したH145(BK117D-2)の軍用機型「H145M」(竹内 修撮影)。
ロケット弾ポッド(発射装置)を装着した「H Force」キット(竹内 修撮影)。
ロケット弾ポッドと機銃ポッド、ガトリング砲を装備したUH-60(竹内 修撮影)。

 エアバス・ヘリコプターズは、川崎重工業と共同生産している「BK117D-2」(エアバス・ヘリコプターズの呼称はH145)をはじめとする同社の多用途ヘリコプターに、機関砲やレーザー誘導ロケット弾、対戦車ミサイルを搭載するためのキット「H Force」を開発しています。またロッキード・マーチンも、陸上自衛隊が運用しているUH-60多用途ヘリコプターに、対戦車ミサイルなどを搭載するためのキットを開発しています。本格的な戦闘ヘリコプターと、これらのキットを搭載できる「戦闘もできるヘリコプター」を並行して導入すれば、OH-6Dの後継機問題も、ある程度解決できるのではないかと考えられます。

 陸上自衛隊がどのような判断を下すのかはわかりませんが、戦闘ヘリコプターの必要性は依然として高く、早急な判断と新型機の導入が求められます。

【了】

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コメント

3件のコメント

  1. 問題はグランドプランがなく、子供みたいな欲しい欲しい病になってるからこうなる。
    ヘリに限らず海空でも同じ程度の話だろう。

  2. >グランドプランがなく、子供みたいな欲しい欲しい病になってるからこうなる。

    確かにそう思いますが、他国も同じでは?

  3. 島嶼防衛を含めて、今一番心配なことが自衛隊攻撃ヘリの後継機です。最低でもお互いのリンク機能は必要ですから、米軍の中古機を。まとめて購入してはどうですか?
    国内の産業のすったもんだを待っていたら全機墜落します