V-22「オスプレイ」の強みとは? 特徴は「ヘリ」と「飛行機」のいいとこ取り(画像62枚)

人員や物資の輸送などを目的に開発された「オスプレイ」は、従来の輸送ヘリとは格段に飛躍した性能を有する航空機です。その特徴や配備先など、基礎的なところから改めて眺めてみます。

ヘリ×飛行機=「オスプレイ」

 V-22「オスプレイ」は、ヘリコプターと飛行機の特性を合わせ持った「ティルトローター機」と呼ばれる航空機です。ティルトローターは可変式のローター(回転翼)で、離着陸の際にはローターを傾けてヘリコプターのように機体を上昇、下降させ、飛行中はローターを前方に向けプロペラ機のように飛ぶことができるため、運用には場所を選びません。

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米アリゾナ州のユマ基地で飛行するMV-22「オスプレイ」。速度、後続距離、輸送量でヘリコプターを凌駕する(2018年、石津祐介撮影)。

 これまで使われてきた軍用ヘリコプターに比べて、「オスプレイ」はより高速飛行が可能で航続距離と輸送量も格段に増えています。たとえばアメリカ海兵隊のCH-46「シーナイト」とMV-22「オスプレイ」を比べてみますと、航続距離は1110kmに対し3590km、巡航速度は241km/hに対し446km/h、積載量では2270kgに対し9070kgと格段に向上しているのが分かります。

 実際に人員や物資を搭載して作戦を行い、出発した基地へと帰投するまでの距離「戦闘行動半径」は、「オスプレイ」の場合は約600kmと言われています。そして1度でも空中給油を行えば、その距離は1000km以上にまで延伸されます。

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空中給油機が曳航する「ドローグ」に「プローブ」を差し込み、空中給油を受ける「オスプレイ」(画像:アメリカ海軍)。

 在日米軍の基地からその行動半径を見てみますと、沖縄県の普天間基地から600kmの範囲には尖閣諸島、1000kmであれば台湾全域と中国の沿岸部までが範囲となります。そして山口県の岩国基地から600kmの範囲には韓国の大半の地域を、1000kmであれば朝鮮半島の8割から9割程度をカバーすることが可能です。

 またMV-22は、2013年に普天間基地からフィリピンのクラーク基地を経由しオーストラリアのダーウィンまで約4700kmの距離を、空中給油機KC-130を随伴し、2日間で飛行しました。翌日には同国のタウンズビルに到着し、さらにその翌日には珊瑚海で演習中の強襲揚陸艦に合流。計4日間で約7000kmにもおよぶ距離を移動し、従来のヘリコプターでは到達不可能な長距離移動が行えることを証明しています。

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コメント

2件のコメント

  1. いいとこ取りと言えば聞こえがいいけど、中途半端な物という意見もあるけどな。

  2. 中途半端というよりは、中間的な存在というべきかと。

    とは言え、いいとこ取りは言い過ぎ。いいとこだけが取れるわけではなく、しわ寄せはもちろんあるのだから。

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