「あおり運転」で免停処分、昨年の9倍ペース 取り締まり強化で悪質行為の「封圧」へ

いわゆる「あおり運転」と呼ばれる危険な運転が社会問題化するなか、全国の警察が取り締まりを強化。厳しい免停処分やヘリによる取り締まりなどで悪質な運転行為を封じる動きが広がっています。

悪質な行為は「刑事事件」扱い、捜査後に免停処分も

 他者への威嚇や脅迫などをともなう危険な運転、いわゆる「あおり運転」に対して社会の厳しい目が向けられていることから、警察庁は2018年1月、全国の警察にあおり運転の取り締まりを強化し、悪質な行為については厳正に処分するよう指示しました。

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警察による交通違反取り締まりのイメージ(画像:PIXTA)。

 以来、あおり運転に対する免停処分や違反行為の取り締まりがあいつぎ、ヘリによる取り締まりも各地に広がるなど、あおり運転を封じる動きが加速しています。特に、あおり運転に対する免停処分の件数は、2018年1月から3月までですでに13件にのぼり、2017年1月から12月までの6件に対し、約9倍ものペースで増加しています。

 

 通常は交通違反の点数が一定基準に達した時に免停あるいは免許取り消しの処分が行われますが、クルマを運転することで著しく道路交通の危険を生じさせる恐れが認められる場合には、「危険性帯有者」として点数によらず免停処分にできるという道路交通法の規定があります。警察庁は、あおり運転に暴行や傷害、脅迫、器物損壊などがともなう場合に、積極的にこの規定を用いるよう指導しているのです。

 たとえば、2018年3月に静岡県の40代男性が免停処分を受けたケースでは、あおり運転に加えて刃物で相手ドライバーを脅したとして銃刀法違反の罪に問われています。同じ3月に熊本県宇城市の男性が免停処分を受けたケースでも、工具などを使った脅迫行為がともなうあおり運転により、暴力行為法違反の疑いで逮捕されています。これらは2017年11月に発生した事件で、まず最初に刑事事件としての捜査が行われ、続いて免停処分についての審査が行われました。静岡県警、熊本県警によると、いずれも警察庁の指導内容をふまえて、免停処分の判断が下されたといいます。あおり運転で罪に問われた場合、厳しい処分は免れない状況であるといえるでしょう。

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コメント

4件のコメント

  1. 高速で静岡県警の覆面がよく煽り運転してるけど、あれはいいの?

  2. ニュースで話題になったけど、以前からそういう輩はかなりいた。

    それでトラブルになってなるられてもナンバーを控えてないと、トンズラされて警察に行ってもほぼ捕まらないし、捕まっても証拠がないから泣き寝入りが多数あった。

    最近はドライブレコーダー、Nシステムや街頭の監視カメラの精度が上がって比較的捕まりやすくなったし、それが故にあたかも増えたように見えるが減ってるわけではないだろうな。

  3. そろそろ自家用車にも運行記録の提出を義務化したらよ?

    放し飼いしといて罰則強化したりヘリで追跡して何になるの?

    そもそも車間距離警告や自動ブレーキ、アイドリングストップなどの安全の為の装置が優遇税制の恩恵の為の装置になってしまってるのが問題なんだよ

    エンジンを継続して回してる限りは解除の状態を維持できてしまうシステムなどは煽り運転をする戯けの前では単なる飾りにすぎないし

    また更に悪な考えは強制制御にすると車が売れなくなると言う嫌らしい二心の絡み、25トントラックの衝突軽減ブレーキや速度抑制のように強制に解除できないシステムと運行記録提出義務を負わせないと警察の取り締まりの為のアホな取り締まりの悪循環が延々繰り返されるだけでしょうに

  4. 煽りや進路妨害・威圧行為を実際受けているが、現行犯でなくてもいいのでしょうか?

    実際、その煽り・進路妨害を受けるのですが出くわすと同一人物に嫌がらせをされます。

    しかも『この程度なら通報されないだろう?』の様な進路妨害・威圧行為・煽り運転をされます。

    加害者側の勤務先はシッカリと解っているので警察同伴で会社に訪問し警告すれば良いのか悩んでます。

    その煽り運転をするドライバー(車)らしき物(似た車)を見るとPTSDを発症していましたが、今はある程度落ち着いて着た感じがあります。

    ちなみにコレは高速などの話ではなく一般道(多分県道)の話です。

    対策・対処方などあれば教えていただけると幸いです。

    自動車保険で弁護士特約?的な物は付加していますがコレが使えるのかもチョッと教えて欲しい。