最近のトンネルはなぜ「白っぽい」のか 進化する照明、トンネルならではの工夫も

明るさ向上でLED普及 緑・赤・黄色のトンネルも

 国土交通省が道路トンネルへLED照明を導入するガイドラインを定めたのは、2011(平成23)年のこと。このときは、LEDの導入はトンネルの中間部(基本照明)のみとされました。外との明暗の差にドライバーの目を慣れさせるため、基本照明の10倍程度の明るさを必要とする出入口部分については、高出力化が困難であるとして対象外とされたのです。しかし、技術の進歩で高出力化が可能になったことから、2015年の改訂版では出入口部の照明もLED導入の対象とされています。

 八箇峠トンネルのようなコンクリート舗装のトンネルは珍しいものではないものの、全体にわたって白いLED照明を採用したトンネルが増えているようです。NEXCO西日本も「従来の蛍光灯を用いた照明も白色の光でしたが、LEDはさらに明るく、白っぽくなっています。近年新設されたトンネルには基本的にLEDが採用されています」といいます。

 また、NEXCO西日本によると、トンネルでは壁面の下方に白っぽいタイルが貼られていることもあるとのこと。「トンネル内の明るさを確保するためです。交通量が多いトンネルでは、排気ガスの影響で明るさが足りなくなることがあります。そのため、壁面の一部にタイルを貼り、クルマのヘッドライトを反射させています」と話します。

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新名神高速 高槻JCT~神戸JCT間のトンネルに採用されている緑の「ペースメーカーライト」(上)、赤と黄色の「サイン照明」(画像:NEXCO西日本)。

 ちなみに、2018年3月に開通した新名神高速・高槻JCT~神戸JCT間のトンネルでは、渋滞が発生しやすい箇所で、LED照明がつくる緑色の光の輪をクルマの速度に合わせて前方へ移動させ、ドライバーを誘導する「ペースメーカーライト」が日本で初めて採用されています。また、火災発生時にはトンネル全体が赤い光で、事故や落下物の発生で通行に注意が必要な際には黄色い光で照らされます。

【了】

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コメント

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4件のコメント

  1. 緑赤黄の照明はNEXCO東が初ってデタラメ記事書いてた乗り物ニュースがなんか書いてる。

    • コメントは誹謗中傷とは違う。
      もっと大人になれよ。

  2. 新名神の新区間よさそうだね、先日も何気に夜中だったから名神で経由で中国道に出ちゃったよ
    ただね古いトンネルもいいぞ~
    たまに関門トンネルの工事で関門橋を割り引きで通過できるけど、どんな工事なんだろうね?

  3. トンネルの照明は明るいだけじゃダメなんだな