米製無人機に防衛関係各所が注目のワケ 長崎で試験飛行実施 背景に少子化問題も

米製無人航空機「ガーディアン」が長崎県でおよそ2週間にわたり試験飛行を実施しました。その意義と背景、関係各所の思惑、具体的な使いみちなどを解説します。

米製大型無人機が長崎でデモンストレーション

 2018年5月9日から24日まで、アメリカの無人航空機メーカー、GA-ASI(ジェネラルアトミクス・エアロノーティカルシステムズ)が、長崎県壱岐市の壱岐空港で、同社の無人航空機「ガーディアン」の飛行実証試験を実施しました。防衛省を除くと、日本国内の大型の無人航空機の飛行実証試験が行なわれたのは、今回が初めてです。

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壱岐空港で飛行実証試験を行なった「ガーディアン」(竹内 修撮影)。

 GA-ASIは今回の飛行実証試験を実施するにあたって、壱岐空港と新潟空港、下地島空港の3空港を調査しましたが、新潟空港は人口密集地域に近く、宮古島の下地島空港は中国を刺激する可能性が高かったことや、地元自治体の協力度などから、壱岐空港が実証試験地に選ばれたようです。

 今回の試験は単に「ガーディアン」を飛行させるだけではなく、搭載する監視用の「シービュー」レーダーと光学/赤外線センサーを使った壱岐島や五島列島の観測実験、船舶の往来の多い玄界灘の上空を飛行して、一定規模以上の船舶に搭載が義務付けられている、船舶自動識別装置から発信された船名や位置、速力、目的地などの情報が虚偽のものではないかを、搭載する光学/赤外線センサーを使って照合する実験、玄海原子力発電所や普賢岳の観測試験などが行われました。

 これらのデータは官公庁や研究機関などに提供される予定で、とりわけ「シービュー」レーダーが作成した壱岐島や五島列島の海地図は、波や川の流れの影響によって海岸線の地形がどのように変化しているかを研究する上で、大変貴重なデータと言えます。

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試験を行なった「ガーディアン」の機首には日の丸と日本列島が描かれていた(竹内 修撮影)。

 今回飛行した「ガーディアン」には、レーダーで近くを飛行する航空機を探知すると、「ガーディアン」が自動的に回避して、衝突を防止するシステムが搭載されていました。民間航空機の飛行する高度での無人航空機の運用にあたっては、同じ空域を飛行する航空機との衝突をいかにして回避するかという問題が存在していますが、今回、衝突防止 探知・回避システムを搭載した「ガーディアン」が飛行試験に成功したことで、民間航空機の飛行する高度での無人航空機の飛行の、道が開けたといっても過言ではありません。

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