ご長寿艦「ラジャ・フマボン」の数奇な生涯 海自にも縁深いフィリピン海軍元旗艦とは

2018年3月に退役したフィリピン海軍の元旗艦「ラジャ・フマボン」は、世界でもまれに見る長寿艦でした。海上自衛隊に在籍していたこともある同艦は、どのように75年にもわたる艦齢を重ねたのでしょうか。

元々はUボートも沈めた米海軍のフネ

「ラジャ・フマボン」は1943(昭和18)年に、アメリカ海軍のキャノン級護衛駆逐艦「アザートン」として建造されました。護衛駆逐艦は第二次世界大戦中、潜水艦から輸送船や商船を護衛するために大量建造された水上戦闘艦で、「アザートン」も1945(昭和20)年5月にほかの護衛駆逐艦と共同で、ドイツ海軍の潜水艦「U-853」を撃沈するという戦果を挙げています。

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アメリカ海軍の護衛駆逐艦「アザートン」。第二次世界大戦終結後は海上自衛隊の護衛艦「はつひ」として就役している(画像:アメリカ海軍)。

 アメリカ海軍は第二次世界大戦中、「アザートン」を含めて440隻の護衛駆逐艦を建造しましたが、同大戦の終結により大多数の護衛駆逐艦はアメリカ海軍にとって不要な存在となりました。このためアメリカは不要となった護衛駆逐艦を同盟国や友好国に譲渡、または貸与することにします。「アザートン」およびこれと同じキャノン級駆逐艦の「アミック」は、新たな同盟国となった日本の海上自衛隊に貸与され、「アザートン」は警備艦(後に護衛艦に改称)「はつひ」、「アミック」は警備艦(前同)「あさひ」として、海上自衛隊で第2の人生を送ることとなったのです。

「はつひ」と「あさひ」は同じくアメリカから貸与されたタコマ級フリゲートのくす型護衛艦、旧日本海軍の駆逐艦を再就役させた護衛艦「わかば」などと共に、草創期の海上自衛隊の主力艦として活躍しました。その後日本が復興を遂げ、国産護衛艦が建造されてからは練習艦隊に編入され、数多くの海上自衛官を育ててきましたが、老朽化により1975(昭和50)年6月に除籍され、アメリカ海軍に返還されました。

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コメント

1件のコメント

  1. >「あさひ」は「ドゥツ・シカツナ」、「ブース」は「ドゥツ・カランチャオ」として

    現地表記ではBRP Datu Sikatunaですが、Datuはダトゥと読みます。

    昔のフィリピンでは地域のリーダー、日本で言えば村長や庄屋にあたる人に付ける敬称です。

    数少ない艦名にわざわざ付けるほどなので非常に立派な人物だったと思います。

    できれば敬称もきちんと表現して頂ければ幸いです。

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