フランスがアジア太平洋で活動強化のワケ フリゲート艦「ヴァンデミエール」の役割

フランス海軍艦艇がアジア太平洋地域、とりわけ南シナ海での活動を活発化させています。その背景には、一体どのような目的があるのでしょうか。

地球の裏側も他人事ではないフランスの事情

 そのアジア太平洋地域において、フランスは先ほど説明した「航行の自由」の重要性を強く認識しています。なぜならば、もし航行の自由が確保されなければ、輸送船や航空機がアジア太平洋内を自由に行き来できなくなり、フランスのみならず世界経済に大きな影響を与えることになるからです。

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2016年、南シナ海にて米空母「ジョン・C・ステニス」と合同演習を行う「ヴァンデミエール」(画像:アメリカ海軍)。

 また、フランスにとっては自国の民間船舶や航空機、軍艦や軍用機が同地域を自由に航行できなければ、海外にある領土とヨーロッパにある本国とのアクセスや、アジア諸国とのアクセスが阻害されてしまい、国益を大きく損なうことになってしまいます。

 こうした問題が発生することを防ぐために、フランスは南シナ海で人工島の造成とその軍事化を進め、周辺地域の航行の自由を制限するおそれのある中国に対して、そうした行動を認めないという自国の姿勢を示すために「ヴァンデミエール」によるパトロールを実施したと考えられます。

 これまで南シナ海では、アメリカ海軍が単独で「航行の自由作戦」を実施してきましたが、現在ではそこにフランス海軍も加わってきました。今後の南シナ海情勢を見極めるためのキーワードとして、フランスの存在感はより一層強まっていくでしょう。

【了】

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