国内ヘリパイロットの4割を輩出、陸自の「FEC」とは 資格取得へどんなコースが?
幹部コース外からのヘリパイロットへの道、陸自の場合
FECでヘリコプターパイロット候補としてこの教育を受けるには、「防衛大学校卒業や一般幹部候補生などの幹部候補生」以外のコースで陸自に入隊し、まずは部内での選抜試験をクリアして陸曹に昇任しなくてはなりません。無事に陸曹へ昇任したら、1年以上部隊での勤務経験を積み、その段階で27歳未満の者だけに受験資格が与えられます。
部隊の実状からすると、18歳で入隊して陸曹になるまでには最短で4年程度の年月が必要になります。最短で陸曹になったとしても22歳で、そこからさらに1年の勤務経験を積む必要があることから、受験できるのは23歳ころとなり、受験可能回数は少なくなります。そのためFECには、中学校卒業とともに自衛隊へ入隊した、高等工科学校の卒業生が多くなります。高等工科学校を卒業すると、卒業後1年間部隊で勤務したのちに陸曹へ昇任します。たとえば、中学校卒業と同時に15歳で高等工科学校へ入校した場合、20歳で陸曹になれるので、受験チャンスは多くなります。
こうして無事にFECへ進むことが許された隊員たちは、どのような教育を受けるのでしょうか。
>たとえば、中学校卒業と同時に15歳で高等工科学校へ入校した場合、20歳で陸曹になれるので
違います。
高等工科は横須賀での3年間を前期
その後の1年を後期と位置づけていて合計4年です。
高等工科卒業(横須賀の前期過程終了)と同時に陸士長に任官し
各方面隊にある陸曹教育隊に教育入隊して約3ヶ月間
「生徒陸曹候補生課程」を履修します。
その後、各部隊へ配置され
それぞれの部隊から各職種の特技区分ごとに「初級陸曹特技課程」に入校し技術陸曹としての専門分野の教育を受けます。
教育隊と職種学校での後期過程1年を経て後に
陸曹(3曹)任官です。
したがって最短で18歳の陸士長、19歳の陸曹(3曹)です。
18歳の陸士長と19歳の3曹といえば
高等工科出身者しかいません。