国内ヘリパイロットの4割を輩出、陸自の「FEC」とは 資格取得へどんなコースが?
ヘリパイロットになるための第一歩は座学から
陸自ヘリパイロットの養成は、幹部を対象とした教育は航空学校明野本校で行われ、陸曹を対象としたFECは航空学校宇都宮分校で行われています。両教育ともにまずは、パイロットとして必要な英語や各種航空機に関する知識などの基礎的な教育を9ヶ月間受けることになります。このあいだはずっと座学が続くそうです。
前期教育が行われたあとにはいよいよTH-480Bを使用した中期教育が行われます。このTH-480Bというヘリコプターは、米エンストロム・ヘリコプター・コーポレーションが製造したヘリコプターで、もともと米陸軍の練習機として開発されましたが、結局米陸軍には採用されておらず、インドネシアやエストニアなどでの国境警備用に採用されています。練習機としては陸上自衛隊とタイ王国陸軍が採用しています。軽く小さい機体で操縦性能が良く、陸自の航空機としては珍しいブルーメタリック塗装になっています。
教育期間中は教官1名に対して学生2名が付き、集中した教育訓練が行われます。9ヶ月間にわたる中期教育を修了して試験に合格すると、操縦士の証明であるウイングマークと国家資格とを取得する試験を受験することになります。
>たとえば、中学校卒業と同時に15歳で高等工科学校へ入校した場合、20歳で陸曹になれるので
違います。
高等工科は横須賀での3年間を前期
その後の1年を後期と位置づけていて合計4年です。
高等工科卒業(横須賀の前期過程終了)と同時に陸士長に任官し
各方面隊にある陸曹教育隊に教育入隊して約3ヶ月間
「生徒陸曹候補生課程」を履修します。
その後、各部隊へ配置され
それぞれの部隊から各職種の特技区分ごとに「初級陸曹特技課程」に入校し技術陸曹としての専門分野の教育を受けます。
教育隊と職種学校での後期過程1年を経て後に
陸曹(3曹)任官です。
したがって最短で18歳の陸士長、19歳の陸曹(3曹)です。
18歳の陸士長と19歳の3曹といえば
高等工科出身者しかいません。