JR北海道に国が400億円支援へ 「監督命令」も発出、新幹線札幌開業後の経営自立目指す

2期の「集中改革期間」を設定

 鉄道路線は、ほかの交通手段が適していて利便性や効率性の向上が期待できる線区については、バスなど新たなサービスへの転換を進めます。

 利用が少ないものの維持が必要な線区は、2019年度と2020年度を「第1期集中改革期間」とし、JR北海道と地域が一体となって利用促進やコスト削減などに取り組み、持続的な鉄道網の確立に向けて徹底的に検討を行います。

 2021年度から2023年度は「第2期集中改革期間」とし、「第1期」の検討と検証結果を取組に反映させます。取組の結果は毎年度検証し、最終の2023年度には総括的な検証も行います。

 JR北海道は2018年度中に、2019年度~2020年度(第1期集中改革期間)の事業計画と、2019年度~2023年度の中期経営計画、2019年度~2030年度の長期経営ビジョンを策定。さらに今後は四半期ごとに国土交通省鉄道局と検証を行い、情報を開示します。経営改善につなげられるよう、部門別の収支管理などの体制を整えるとともに、外部の意見を反映させる仕組みを構築します。

 JR北海道の島田 修社長は、監督命令を受けたことに対し「経営再生に向けて『大まかな方向性』を示していただいたことを重く受け止めます」としたうえで、「2030年度の北海道新幹線の札幌開業を機に、安全の確保を大前提として、現在抑制されている新幹線の高速輸送機能を最大限発揮することによって経営自立を果たしてまいります」とコメント。さらに、「地域の皆様からのご支援・ご協力が不可欠と考えおり、今後地域の皆様のご理解をいただけるよう努めてまいります」としています。

【了】

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コメント

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4件のコメント

  1. JR北海道をこんな会社にしてしまったのは国の都合による部分が大きい。
    そもそも国鉄の分割民営化とは一体なんだったんだという事を国は肝に命じて支援すべし。

  2. ガンバ!国鉄!
    ここんとこの猛暑でレールは弛んで、国鉄を民営化した時の尺度も今やゴムのように収縮自由とはね
    トンネルを抜けた雪国に線路が無くなってたりしてね
    鼻の効かない五感の欠片すら無い連中の机上の理論なんて毎度こんなもん

  3. この支援は、とりあえず新幹線札幌延伸に使われることはないようだ。
    特に外国人観光客の多い北海道。気軽なものから高価なものまで、観光列車をたくさん運行したら必ず利用はあるはず。少子高齢化で沿線利用者の増加はまず見込めないわけだから、鉄道においては観光や貨物と、有効に活用していただきたい。

  4. 新幹線の札幌延伸開業を分割開業してみてはいかが?
    新函館北斗~長万部間ができた時点で開業させて長万部~札幌をリレー特急で結ぶ。
    もしくは札幌完成までを海峡線を特急に戻して赤字を減らす。
    新幹線だけで赤字100億オーバーとか考え直さないといけない事案だと思うんだが。
    あと根室線直して観光路線化で富良野~帯広を観光特急で走らせるとかいろいろ考えられるんだが
    廃線にしか目がいかないのが今のJR北海道。