海自イージス艦こんごう型、あたご型、まや型どう違う? 似ていても異なる仕様の背景
ひと口に「イージス護衛艦」といいますが、2018年現在、海自のそれには3タイプあり、見た目はあまり変わらないながらも実はかなり異なる仕様です。それは建造された時期の、日本をとりまく状況によって、求められる役割が異なるからでした。
司令部区画も搭載、こんごう型
こんごう型の建造は1988(昭和63)年度から開始され、1993(平成5)年に就役した「こんごう」を皮切りに、「きりしま」、「みょうこう」、「ちょうかい」の計4隻が1998(平成10)年までに就役しています。
こんごう型ミサイル護衛艦は、イージス戦闘システムを搭載する、アメリカ海軍のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦をモデルとしていますが、海上自衛隊がこんごう型に、艦隊の指揮を執る旗艦としての役割を求め司令部区画などを追加したことなどで、艦橋などの上部構造物がアーレイ・バーク級に比べて大型化し、それにともない排水量も増加しています。
アーレイ・バーク級の上甲板は艦尾の部分が一段下がっていますが、こんごう型は海が荒れている時の船体の復元性が高く、船体のスペースを大きく取れる、前方から艦尾まで平坦にした遮浪甲板を採用しています。また防御力を強化するため煙突やマストを、燃えにくい全鋼製とするなど、アーレイ・バーク級からかなりの部分に変更が加えられています。
就役時のこんごう型は弾道ミサイルの迎撃能力を備えていませんでしたが、1998(平成8)年に北朝鮮が「テポドン1号」の発射実験を行い、同国の弾道ミサイルが日本にとって大きな脅威となったことから、日本政府は1999(平成9)年にアメリカとのあいだで弾道ミサイル防衛の共同研究に着手し、2003(平成13)年にアメリカ海軍が開発を進めていたイージス弾道ミサイル防衛システム(BMD)の導入を決定。こんごう型4隻には弾道ミサイル防衛に使用する、「スタンダードSM-3」ミサイルを運用するための改修が施され、現在は4隻とも弾道ミサイル迎撃能力を備えています。
実写版空母いぶきが公開されたら
シン・ゴジラ以上の大反響になりそうな予感
そして実写邦画も充実しそう