潜水艦も無人化の時代へ ボーイングUUV「エコーボイジャー」と日本の潜水艦乗員事情

潜水艦の無人化への研究が進んでいます。ボーイングが開発する無人水中航走体「エコーボイジャー」もそのひとつで、米海軍への採用の可能性がありますが、これは日本にとっても無関係のお話ではなさそうです。

母船いらずの大型無人水中航走体「エコーボイジャー」

 2018年現在、世界の海軍や民間企業、さらに学術研究の分野でも、水中を無人で進みながらさまざまなデータを収集する「UUV(Unmanned Underwater Vehicle、無人水中航走体)」の活用が進んでいます。そんなUUVの中でもずば抜けた大きさの船体と拡張性を備えているのが、「エコーボイジャー」です。

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ボーイングが開発を進める大型無人水中航走体「エコーボイジャー」のイメージ(画像:ボーイング)。

「エコーボイジャー」は、アメリカのボーイング社が開発を進めている全長15.5mの大型UUVです。「エコーボイジャー」の最大の特徴は、外洋での運用に際して一切の人の手を必要としない点で、沿岸部の港から一度発進すれば、事前に設定された範囲に沿って数か月ものあいだ単独で任務をこなすことができます。また、「エコーボイジャー」の船体には約10mのペイロードモジュール(調査機器などを搭載する追加スペース)を追加で搭載することができ、これによってさまざまな海中の調査用機器のみならず、軍事的な偵察用機材や機雷といった最大8tの物資を運んで、それらを海中へ設置することも可能になる見通しです。

「エコーボイジャー」の特徴はそれだけではありません。ひとたび港を出港すれば約1万2000kmもの距離を航行可能で、さらに約3000mもの深さまで潜航することが可能です。1万2000kmというのは、東京からアメリカのフロリダ州までの距離に相当しますが、ただしこの距離をずっと潜り続けて進むことができるわけではありません。「エコーボイジャー」は、海上にシュノーケル(ディーゼルエンジン用の吸排気口)を出しながらディーゼルエンジンを回してバッテリーに充電し、その充電した電気を使って海上や海中で活動します。そのため「エコーボイジャー」は、バッテリーの充電量が少なくなるといったん海面近くまで浮上して再びディーゼルエンジンによる充電を行う必要があります。しかし、充電を行えばその後は約280km(東京~名古屋間の距離に相当)もの距離を航行することが可能になります。

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