全駅導入に向け「加速」 東急田園都市線のホームドア設置工事に密着(写真69枚)

東急電鉄はホームドアの整備を「加速」しています。ホームから客が姿を消した週末の未明、ホームドアの設置工事を密着取材しました。

「さまざまな工夫」導入して計画を前倒し

 その後もホームドアを持ち上げては木製ブロックの向きを変えたり、細い鉄の棒に入れ替えるなどして高さを少しずつ低くし、ホームドアの位置を調整しながら台座に近づけていきます。こうしてホームドアと台座の絶縁体が完全に接触し、ボルトを使って固定。ひとつのホームドアを固定するのに、おおむね10分くらいかかっていました。

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ホームドアを載せた電車は終電後すぐにやってきた(2018年8月26日、草町義和撮影)。

 固定作業は2番線ホームの端から端まで同時進行で進み、3時になる少し前にはほぼ完了。その後はホームドアのカバーを取り付けたり、作業で発生したゴミを片付けるなどの細かな作業を経て、4時前には設置工事が終了しました。

 しかし、これですぐにホームドアが使えるようになるわけではありません。ホームドアを動かすための電気部品の調整を数か月かけて行い、ようやく使用できるようになるのです。しばらくはドアが開いたままの状態になるため、営業時間中は警備員が監視することになります。

 東急が運営する路線のうち、目黒線は全駅にホームドアを導入済み。池上線と東急多摩川線にもセンサー付きの固定式ホーム柵が導入されています。東横線、大井町線、田園都市線の3線は一部の駅にホームドアが導入されましたが、2015年に東急は3線の全64駅にホームドアを設置すると発表。これ以降、設置工事が加速しています。2017年には工事計画を1年前倒しし、設置完了の予定時期を2019年度に変更しました。

 取材に対応した東急の工事関係者は「かつては営業運転が完全に終了して線路の閉鎖措置を行ってから、ホームドアを積み込んだ列車を駅まで運転していました。いまは終電の発車後、線路の閉鎖措置を行う前に運転して、作業時間の確保など工事の効率化を図っています。ホームドアを降ろした列車は設置工事の完了後、そのまま早朝の始発列車として運転されることもあります」と話し、さまざまな工夫を凝らして工事の効率化や工事期間の短縮を図っている様子がうかがえました。

【了】

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Writer:

鉄道誌の編集やウェブサイト制作業を経て鉄道ライターに。2020年から鉄道ニュースサイト『鉄道プレスネット』所属記者。おもな研究分野は廃線や未成線、鉄道新線の建設や路線計画。鉄道誌『鉄道ジャーナル』(成美堂出版)などに寄稿。おもな著書に『鉄道計画は変わる。』(交通新聞社)など。

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