渋谷駅の南側に東急「渋谷ストリーム」など完成 旧東横線の「記憶」受け継ぐ(写真95枚)

東急が東横線の旧線跡で建設を進めてきた高層ビルなどの施設が完成。報道陣に公開されました。

ふたつの施設を旧線跡の遊歩道で結ぶ

旧東横線の「記憶」を採り入れた渋谷ストリームと渋谷ブリッジ(1分29秒)。

 東急電鉄が渋谷駅の南側で工事を進めてきた高層ビル「SHIBUYA STREAM」(渋谷ストリーム)と複合施設「SHIBUYA BRIDGE」(渋谷ブリッジ)が完成。2018年9月5日(水)、両施設が内部も含めて報道陣に公開されました。

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2本のレールが埋め込まれている渋谷ストリームの通路(2018年9月5日、草町義和撮影)。

 渋谷ストリームと渋谷ブリッジは、東急東横線・渋谷~代官山間の旧線跡地に建設された施設です。この区間は東京メトロ副都心線との相互直通運転開始に伴い、2013年3月に地下化。山手線との交差地点から代官山駅までの跡地は2015年4月、商業施設「LOG ROAD DAIKANYAMA」(ログロード代官山)がオープンしています。

 今回公開された渋谷ストリームと渋谷ブリッジは、旧渋谷駅からJR線と立体交差していた地点までの旧線跡地に建設されました。渋谷ストリームは旧渋谷駅の南側跡地に建設された地上35階、地下4階の高層ビルで、高さは約180m。低層階にショッピングや食事を楽しめる商業施設、高層階にはオフィスが入ります。このほか、ホテルやライブハウスなども設けられました。

 1階から階段を上がって飲食店が並ぶ2階の通路に出ると、床に2本のレールが埋め込まれていました。東急の渋谷戦略事業部の西澤信二統括部長は「旧東横線の記憶をしっかり残していこうとデザインしました」と話します。渋谷ストリームと渋谷駅をつなぐ連絡通路も旧渋谷駅のデザインが採り入れられ、かまぼこ形の屋根が設置されました。

 渋谷ブリッジは、JR線との交差部手前の旧線跡地に地上3階建てのA棟と地上7階建てのB棟が建設されました。カーブしている旧線跡地をそのまま使ったため、建物もカーブしながら細長く伸びているのが特徴です。A棟は保育園、B棟にはホテルやオフィスなどが入居します。

 このほか、渋谷ストリームから渋谷ブリッジまで約600mの旧線跡地にも遊歩道が整備されました。旧線跡地沿いの渋谷川では官民連携の環境整備事業が進められていて、遊歩道もその一環として整備されたもの。この遊歩道にも2本のレールを埋め込むなど、東横線の「記憶」を受け継ぐオブジェが設置されました。

 オープンは渋谷ストリーム、渋谷ブリッジともに2018年9月13日(木)の予定です。

【了】

※一部修正しました(9月10日22時34分)

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Writer: 草町義和(鉄道ニュースサイト記者)

鉄道誌の編集やウェブサイト制作業を経て鉄道ライターに。2020年から鉄道ニュースサイト『鉄道プレスネット』所属記者。おもな研究分野は廃線や未成線、鉄道新線の建設や路線計画。鉄道誌『鉄道ジャーナル』(成美堂出版)などに寄稿。おもな著書に『鉄道計画は変わる。』(交通新聞社)など。

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コメント

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3件のコメント

  1. 線路の跡をイメージさせるには、枕木も床の模様として刻んでほしかったなあ…
    ちょい残念。

  2. 「渋谷ブリッジは旧渋谷駅の南側跡地に建設された地上35階、地下4階の高層ビルで…」は渋谷ストリームですよね。オープン楽しみです。

    • ご指摘ありがとうございます。
      訂正いたしました。