道路工事の交通誘導員が足りない! 深刻な人手不足、どうなる道路工事?

深刻な交通誘導員不足、新システムで省人化なるか

 交通誘導の仕事に従事するには、警備業法で30時間以上の法定教育制度が定められているほか、交通量の多い路線などは国家資格の検定に合格した警備員の配置が求められるところもあります。

 一方、交通誘導員の人手不足は深刻さを増しており、その確保が困難なことから公共工事にも支障を来たしている状況。2017年には総務省および国土交通省が自治体の関係部局などに対し、誘導員の円滑な確保と効率的な活用に努めるよう通達を発しています。その資料によると、発注者が誘導員の配置基準を緩和したり、仮設信号に変更したりするといった事例もあるそうです。

 ALSOKによると、新しい交通誘導システムで誘導の品質を確保するとともに、さらなる省人化も期待できるとのこと。交通誘導の将来について、ALSOKは次のように話します。

「道案内など、誘導業務に付随して発生する多種多様な業務をすべてシステムで対応することは困難ですが、将来的にクルマの無人運転などの技術が確立されれば、複雑な対応が求められる業務だけを人間が行うことになるでしょう。そのような未来に向けて、新システムが適用できる規制形態を順次拡大し、進化を続けていきます」(ALSOK)

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交通誘導システムの操作端末画面。時間によって信号を切り替えるほか、交通の流れに応じて赤を長くしたり短くしたりする(画像:ALSOK)。

 もうひとつ、警備業界ではいま、大きな課題となっていることがあります。それは2020年東京オリンピック・パラリンピックにおける警備員確保の問題です。大会期間中は1万4000人もの民間警備員が従事するとされており、通常請け負っている継続的な警備業が並行するなかで、その人員確保が懸念されています。このため、2018年4月にはALSOKおよびセコムをはじめとする14社が参画し、協力して「東京2020大会」の警備を担うJV(共同事業体)も発足しました。

 ALSOKによると、施設警備などを担うロボットの開発など、交通誘導以外にも警備を省人化する取り組みを行っているとのこと。これらの根本にあるのは慢性的な人手不足であり、東京2020大会とは直接的に関係はないとしつつも、「間接的に、東京2020大会開催期間中の警備員抑制につながるのであれば嬉しく思います」と話します。

【了】

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