バス運転手が急病! 乗客が緊急停止させる新システム 実際どう止まる?
はとバスが新しい大型観光バスを導入。乗客らが非常ブレーキボタンを押すと緊急停止する機能を備えています。実際、どのような動きをするのでしょうか。
ホーンを鳴らしながら非常ブレーキ
はとバスが「ドライバー異常時対応システム」を搭載した大型観光バスのいすゞ「ガーラ」を5台導入。2018年9月22日(土)から使用を開始します。
体調が急変するなどして運転の継続が困難になったとき、運転手自身やバスガイド、乗客らが非常ブレーキボタンを押して、バスを緊急停止させることができます。近年、全国的に運転手の体調不良による交通事故が増えていることから導入されたものです。
運行開始に先立ち9月19日(水)、はとバスが報道陣を対象とした見学会を本社(東京都大田区)の車庫で開催。ボタンを実際に押したときの実演も披露しました。
非常ブレーキボタンは、運転席と、両側最前列席の荷物棚の下の計3か所に設置されています。荷物棚の下のボタンを押すと、車内で警報が約3秒間鳴って赤いランプが点滅。同時に緩いブレーキがかかりました。その後、急ブレーキがかかり、車体前後のハザードランプとブレーキランプが点滅。ホーンも鳴り続け、周囲の車両や歩行者に異常を知らせます。車庫ではその音を聞いた多くの運転手がバスの動きに関心を寄せていました。
ちなみに誤作動や誤操作の場合、最初の約3秒のあいだに運転席側のボタンに付いているダイヤルを回すと警報を解除できるとのこと。一方、運転席側のボタンを押した場合は、その瞬間に急ブレーキがかかります。
いずれの場合もさらにその後、エンジンは停止し、ブレーキのきいた状態が続きます。運転再開時は、エンジンキーをオフにしてシステムを解除するとエンジンが始動します。なお、このシステムは、道路の路肩などへ自動で退避する機能はないそうです。
はとバスは、この「ドライバー異常時対応システム」の導入に加え、運転手の出勤時に血圧測定を実施。また、睡眠時無呼吸症候群や脳ドックの検診など、健康管理に関する取り組みも並行して行っているといいます。
【了】
可能であれば現在地が分からなくても大丈夫なようにGPSでの居場所伝達込みで自動的に110番通報する(乗客との相互通話が可能な)機能も付加した方がより良いのではないかと思う。火災発生などで車内に留まるのが危険な場合を除いて、無闇に道路に出ると二次災害の(後続車などに撥ねられる)恐れがあるので、運行会社や高速道路の管理者・消防・救急への通報に関しては(110番担当の)警察経由前提で。火災の場合は「○○(運行会社名)のバスが燃えてます!!運転手の意識はありません!!」の一言を伝えてから急いで避難するだけでも違うとも思う。
※運行会社経由での110番通報だと時間のロスが大きい。非常時には一分一秒の遅れ(もたつき)が命取りになるので非常ブレーキボタン押下即110番通報。