通常は見られないレール溶接作業が目の前に 長野の鉄道訓練施設に潜入 JR東日本(写真48枚)

JR東日本の長野支社が、塩尻市内にある訓練施設を初めて公開しました。通常は一般の人が立ち入ることのできない事務所や訓練用線路を使って、さまざまな設備を展示。ロングレールの溶接作業なども実演されました。

「裏方の存在知ってほしい」

 JR東日本の長野支社は2018年10月20日(土)、塩尻市内にある訓練施設「塩尻スキルアップセンター」(ALPS)で親子向けの公開イベント「鉄道せつび体験フェア」を開催しました。

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「鉄道せつび体験フェア」で行われたレール溶接作業の実演(2018年10月20日、草町義和撮影)。

 ALPSはレールや架線など、おもに地上設備のメンテナンスを行っている社員の教育、訓練施設です。2011(平成23)年、塩尻駅の南側に開設。中央本線の新宿方面(中央東線)と名古屋方面(中央西線)の線路に挟まれた場所に、事務所と訓練用の線路などが設けられています。ALPSが報道陣や一般に公開されるのは、これが初めてです。

 事務所ではLED方式の発車案内装置や踏切警報器などの実物を展示。一部の展示物は実際に操作できるようになっていました。事務所の入口には自動券売機と自動改札機が設置されていて、来場者の多くがきっぷを購入(実際は無料)して改札機を通過。空気の膨張と収縮で寝床を動かして人を起こす定刻起床装置は実際に布団が敷かれ、来場者が「寝心地」を体験していました。

 外にある訓練線では、ロングレールの溶接作業実演や線路調査用ドローンの飛行実演を実施。架線のチェックに使う軌陸車のゴンドラ搭乗体験なども行われていました。レールの溶接は基本的に深夜の作業になるため、実演イベントのひとつとはいえ昼間に実施されるのはひじょうに珍しいといえます。

 今回の実演では短いレール2本を使用していました。溶けた鉄を型枠に流し込む方法でレールを接続。ときおり赤い炎が激しく燃えさかり、大勢の来場者が息をのんで作業の様子を見つめていました。

 長野支社設備部長の土屋尚登さんは、来場した子どもたちの様子を見て「思っていたより興味を示してもらえたように思います。多くの人にとって鉄道といえば電車、運転士や車掌、駅員をイメージされるかもしれません。しかし、ほかにも電気や線路の作業員が裏方として関わっています。大勢の人が支えあって鉄道を動かしている。そういったことも今回のイベントで知ってもらえれば」と話していました。

「鉄道せつび体験フェア」は10月21日(日)も10時から16時まで開催される予定です。長野支社の広報課によると、来場者数は10月20日と21日で合計1000人と想定。今日(10月20日)は12時の時点で約370人としており、見込みより多くなりそうです。

【了】

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Writer: 草町義和(鉄道ライター)

1969年、新潟県南魚沼市生まれ。鉄道趣味誌で列車の乗車ルポや幻の鉄道(未成線)の散策記などを多数発表してきた。著書に『鉄道計画は変わる。』(交通新聞社)など。趣味はアサガオ、ゴーヤの栽培。

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