貨客船「はくおう」北海道地震で被災者支援に参加 なぜ普通のフネが自衛隊の活動に?(写真20枚)

2018年は西日本豪雨や北海道地震など災害が相次ぎましたが、その被災者支援に、貨客船(フェリー)「はくおう」が参加しました。そうしたフネが自衛隊の活動に参加する理由や、船内の様子などを解説します。

万が一への備えのフネ、北海道へ

 白黒の大きな船体で苫小牧西港に近づくフェリー。やがて接岸すると、なかからは迷彩服を着用した自衛官と、自衛隊の大型トラックが出てきました。2018年9月6日未明に発生した北海道胆振東部地震を受け、貨客船「はくおう」が隊員や車両などを輸送してきたのです。そして「はくおう」自身はこれから数日間、被災者向けの入浴支援を実施します。

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苫小牧港に入港し接岸する直前の「はくおう」(矢作真弓撮影)。

 民間船舶である「はくおう」は、防衛省がPFI契約に基づいて、自衛隊の訓練や災害発生などの緊急事態に使用するためチャーターしているフェリーです。普段は、民間企業が乗員の訓練や整備を行っていますが、必要とあれば、防衛省が主体となって「はくおう」を使用して、自衛隊の部隊などの輸送や被災地支援をするために運用されます。

 このPFIとは、公共サービスを提供するときに、民間の資産や資金、施設などを活用する「民間資金等活用事業」のことです。PFI事業の目的は、事業コストの低減・効率化、事業の質の向上、人的資源の有効活用です。

 たとえば「はくおう」の場合、普段は民間に維持管理を委託することによって、防衛省としては維持費の捻出が抑えられるほか、自衛官を配置する必要もなくなるため、人的資源を効率的に運用することができます。

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入浴支援の受付(矢作真弓撮影)。
入浴支援で使用される整理券(矢作真弓撮影)。
ロビーの入り口横に設置された医療相談コーナー(矢作真弓撮影)。

 同じPFI契約で運用される船舶には「ナッチャンWorld」というフェリーもあります。「ナッチャンWorld」と「はくおう」は両方とも特別目的会社「高速マリン・トランスポート」が保有するフェリーで、自衛隊や在日米軍の輸送業務を請け負いつつ、自衛隊の輸送などを行っていない時は、一般客向けのクルーズなども行っています。

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コメント

1件のコメント

  1. かつては敦賀から小樽を結んでいた新日本海フェリーすずらん、すいせん型、私にとっては太平洋フェリー前いしかりに次ぐ理想のフェリーでしたが特に石川島播磨生まれで当時の同社の船舶より間取りや航行速度に特徴があった事を記憶しております。
    一等室の配置なども建造上の障害を受けにくい各部屋の面積なども平均化された被災地支援にも活躍できる良い船だと思います。