貨客船「はくおう」北海道地震で被災者支援に参加 なぜ普通のフネが自衛隊の活動に?(写真20枚)

「はくおう」はどんなフネ?

 前述のように、「はくおう」が北海道胆振東部地震を受け、9月13日より被災者支援を開始するため、苫小牧西港を訪れました。

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「はくおう」の男性浴場の様子(矢作真弓撮影)。

 港に接岸する「はくおう」の全長は199.5mです。これは、海上交通安全法によって定められている全長200m以上の巨大船に分類されないための措置だといいます。そうすることによって巨大船が受ける各種の制約を回避することができ、国内の様々な水路を通過し、各地の接岸可能な港湾施設に入っていくことができるのです。

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「はくおう」の車両区画。コーンを並べ来船する被災者を誘導(矢作真弓撮影)。
駐車場から船内までは陸上自衛隊によりシャトルバスが運行された(矢作真弓撮影)。
子ども向けにはキッズルームのほか、自衛隊グッズの配布も(矢作真弓撮影)。

 取材したのは入浴支援開始予定日の前日、9月12日でした。遠くから見えていた大きな船体が、ゆっくりと苫小牧西港に近づいてきます。無事に接岸して、後部のドアが開くと、なかから陸上自衛隊の大型トラックが降りてきました。北海道の大地に降り立ったトラックは、関係者と調整したあとに、被災地に向けて出発します。これから、物資集積所と避難所を結ぶ輸送任務に従事するそうです。

 停泊している「はくおう」の船内では、被災者支援のための準備が着々と行われていました。そうしたなか船内を案内してくれたのは、防衛装備庁調達事業部の今泉事務官です。

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コメント

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1件のコメント

  1. かつては敦賀から小樽を結んでいた新日本海フェリーすずらん、すいせん型、私にとっては太平洋フェリー前いしかりに次ぐ理想のフェリーでしたが特に石川島播磨生まれで当時の同社の船舶より間取りや航行速度に特徴があった事を記憶しております。
    一等室の配置なども建造上の障害を受けにくい各部屋の面積なども平均化された被災地支援にも活躍できる良い船だと思います。