宙舞うSL 北海道から東武鉄道にC11形蒸気機関車が到着、復活へ!(写真32枚)
SL「大樹」を運行する東武鉄道が、新たにC11形蒸気機関車を搬入。“復活”に向けた作業を開始します。走行可能になれば、SL「大樹」は蒸気機関車2両体制が実現します。
蒸気機関車の動態復元は大手私鉄で初めて
東武鬼怒川線でC11形蒸気機関車207号機(C11 207)を使い、SL「大樹」を運行する東武鉄道が2018年11月14日(水)、新たにC11形蒸気機関車(C111)を南栗橋車両管区(埼玉県久喜市)へ搬入しました。
これまで日本鉄道保存協会が北海道江別市で静態保存(走行不能な状態での保存)してきた車両で、今回、東武博物館が譲り受け、東武鉄道が動態保存(走行可能な状態での保存)を目的とした復元に着手します。東武鉄道によると、蒸気機関車を動態保存用として復元するのは、大手私鉄では初めてとのこと。
このたび搬入された復元予定機のC111は、トレーラーに載せられて8日(木)に江別市を出発し、北海道の苫小牧港からフェリーで茨城県の大洗港へ。再び陸路で14日(水)、南栗橋車両管区に到着。クレーンで吊り上げられ、SL検修庫の前の線路へ慎重に降ろされました。
復元作業は2019年に始まり、2020年冬に完了する予定です。現在、SL「大樹」に使用しているC11形は207号機だけですが、これが長期的な検査に入った場合でも、今回の復元機で運転できるようになります。
C111は、かつて滋賀県にあった江若(こうじゃく)鉄道が1947(昭和22)年に鉄道車両メーカーの日本車輛製造に発注した機関車です。1957(昭和32)年に北海道の雄別炭礦鉄道に移動。1970(昭和45)年からは釧路開発埠頭で使用され、1975(昭和50)年、廃車されています。
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