「ボンネットバス」路線バスとして現役! 秘湯への路線で「積雪期のみ」運行のワケ

秘湯への路線、その「最後の山道」だけを走るボンネットバス

 松川温泉線は、盛岡駅近くにある盛岡バスセンターと、秋田県境近くの松川温泉(八幡平市)のあいだを約2時間かけて結びます。途中までの区間便は1時間に1本以上のペースで運行されていますが、松川温泉までの全線を走る便は1日3往復。時刻表上は通し運行となっているものの、積雪期には途中の八幡平マウンテンホテルで車両の乗り換えがあり、そこから松川温泉までの区間でのみ、1968(昭和43)年式のボンネットバスが使われています。乗車時間はおよそ20分です。

 八幡平マウンテンホテルまでは、一般的な路線バスで向かいます。街中の盛岡バスセンターから徐々に郊外へと景色が変わり、狭い道などを通りますが、ここまではよくある地方のバス路線といった趣。山を分け入り八幡平温泉郷に入ると、マウンテンホテルの前にボンネットバスが待機しています。

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八幡平マウンテンホテルでボンネットバスに乗り換え(池田 亮撮影)。

 ここからの道は特に積雪も多く、急勾配やカーブもある難所。このボンネットバスは小型で小回りがきき、しかも四輪駆動のため、このような雪道に向いているのです。地上高が高いことも、積雪に強い特徴といえるでしょう。つまり、ボンネットバスは厳しい雪道への対策として運用されているのです。

 2018年度におけるボンネットバスの運行は、12月1日(土)から始まりました。例年、3月ごろまで走ります。

 ボンネットバスに乗ってたどり着く終点の松川温泉は、3軒の旅館が建つ秘湯。白濁した硫黄泉の湯で、いずれも露天風呂があり、ボンネットバス運行シーズンであれば雪見風呂も楽しめます。

【了】

※記事制作協力:風来堂 

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コメント

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2件のコメント

  1. スノープラウを装着して除雪に使えば一石二鳥だな

  2. 豪雪&山岳地帯の路線が次々に四駆のローザに置き換えられている現状だと、これも四駆のローザに置き換えられそう。
    ボンネットバスはイベント用に動態保存されるだろうけど。