育児しつつ空を飛ぶ、ママは「戦術航空士」 P-1の頭脳に聞く、女性の職場としての海自

「戦術航空士を知ったのは自衛隊に入ってからでした」

 なぜ岡田2尉は戦術航空士という、あまり知られていない仕事を目指すにいたったのでしょうか。

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P-1のフライト前は、搭乗員が全員で機体のチェックをするという。多数の丸い穴はソノブイの射出口(2018年12月6日、関 賢太郎撮影)。

「小学校6年生のころ、阪神淡路大震災の被災者だった音楽の先生がきっかけで自衛隊に興味を持ち、そして私がずっと『自衛隊、自衛隊』と言っていたので、中学3年生のときに、姉が自衛隊募集のはがきを持って帰ってきてくれました。母親にも父親にも言わずはがきを出したので、後日、電話がかかってきて母親を驚かせてしまいましたが、元陸軍軍人だった祖父も賛成してくれ、母親の理解もあり、そして高校3年間ののち自衛官を目指すことになりました。最初は航空機に関わりたいと思っていたので、パイロットを目指していました。正直に言うと、戦術航空士を知ったのは自衛隊に入ってからでした」(岡田2尉)

 海上自衛隊では高校卒業(見込み)者を対象とし、将来パイロットとなる者を育成する「航空学生」と呼ばれる募集制度があり、航空学生のうち何割かは戦術航空士となりますが、このときの指導官がたまたま戦術航空士であったことから、「自分の判断で航空機を動かすことができる戦術航空士に興味を持った」そうです。

 近年、自衛隊においては女性の活躍の場が広くなりつつあります。2018年にはF-15J戦闘機に女性のパイロットが誕生し、潜水艦乗員も女性に門戸が開かれましたが、やはりそれでも女性自衛官の割合は1割に満たない、「男社会」である事実は否めません。また女性特有の妊娠・出産期間は、どうしても休職、あるいは仕事を抑えざるを得ないものです。しかし岡田2尉は、戦術航空士として働くうえで、女性であるが故に不利を感じたことは無かったと言います。

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コメント

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2件のコメント

  1. まあ、普通は戦術航法士なんて知りませんしw
    後輩を指導する戦術航法士は大タコ、後輩は子タコ、寿司屋でタコを食べると、共食いwと言われるとか。聞いた話。

  2. 3ページ目の写真のキャプションに「機種下」とありますが、「機首下」の誤字かと思います。