「万博の乗りもの」はいま 新機軸の「展示物」が残した成果、全国各地に

これまで万博や地方博覧会では、新技術を詰め込んだ交通機関や実験的な乗りものが登場してきました。そのなかには、現在、すっかり定着しているものもあります。

リニアやガイドウェイバスも初営業は博覧会

 万博だけではありません。地方博覧会でも、会場内に鉄道を整備するケースがあります。

 1989(平成元)年に開催された横浜博覧会では、JAL(日本航空)が中心となって開発した浮上式リニアモーターカー「HSST」などが会場内で運行されました。1985(昭和60)年の国際科学技術博覧会(つくば万博)でもデモンストレーション運行が実施されましたが、鉄道の法律に基づき営業運転を行ったのは横浜博が初めてです。HSSTはその後、愛知万博のアクセス交通機関となった「リニモ」で採用されています。

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つくば万博や横浜博で運行された浮上式リニアモーターカー「HSST」は、愛知万博のアクセス交通機関「リニモ」に導入された(2005年6月、草町義和撮影)。

 横浜博と同年に開催された福岡のアジア太平洋博覧会でも、「ガイドウェイバスシステム」が会場内の輸送機関として運行されています。バスに取り付けた案内輪を通路の脇に設置されたレールにそわせることで走るもの。バスは案内輪を収納して一般道を走ることもできます。これも路面電車の法律に基づき運営され、2001(平成13)年には名古屋ガイドウェイバスのガイドウェイバス志段味線(ゆとりーとライン)が常設の営業路線として開業しました。

 このように、万博などの大規模な博覧会では、新しい技術を用いた鉄道が「出品」されることがあります。単に会場内の移動用として使われるだけでなく、「動くパビリオン」として新技術の宣伝や営業運行を実証する場にもなっていたのです。そして博覧会の終了後、実際にそのシステムを採用した鉄道が常設の交通機関として整備されることもあります。

 2025年の大阪万博でも、会場の玄関口となる夢洲駅に「未来的な自動運転モビリティ」(2018年12月21日、大阪メトロ発表)を発着させる構想が早くも打ち出されています。このほかにも新技術を活用した乗りものが、会場内の交通機関として整備されることになるかもしれません。

【了】

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コメント

3件のコメント

  1. IMTSは実用化の話が出ないなあ。

    • 今自動運転BRTの実験があちこちで進んでます

      日本中の赤字ローカル線が自動運転BRTに置き換わるのは20年もしないでしょう

  2. 現代の「近未来の公共交通機関」は、いかにコストを抑えて人件費をかけないかということだろう。

    70年の大阪万博では考えも付かなかった発想だろう。

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