遠州鉄道を旅する 単線高密度運行の生活路線、実は結構、鉄道旅行に向いている(写真29枚)

徳川家康ゆかりの場所で、電車の安全祈願

 そして「浜松八幡宮」。ここも家康にゆかりが深く、1573年に起きた三方ヶ原の戦いで武田信玄に大敗した家康が、この八幡宮にあるクスノキの洞に身を隠していたところ、そのクスノキから雲が立ち上がった、という言い伝えがあります。勝運や立身出世、安産、長寿などの神様とされているそうです。最寄り駅は、名前の通り八幡駅。

 ちなみに遠州鉄道では、新車が納入されたとき、この浜松八幡宮で安全祈願を行っているそうです。

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徳川家康が隠れたと伝えられる浜松八幡宮「雲立のクス」(2018年11月、恵 知仁撮影)。

 あと鉄分高めですが、「ED282」もポイントかもしれません。夜間の保線工事や、車両のけん引などに使用されている、1925(大正14)年に製造されたイギリス製の電気機関車です。普段は西ヶ崎駅に留置されています。

 この「浜松八幡宮」と「ED282」は、「鉄☆たびスポット」にもなっています。

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奥の青い機関車がED282。1959年に国鉄から遠州鉄道へ。
「鉄☆たびスポット」にチェックイン。
個性的なデザインになっている遠州鉄道の電力施設。

 JR東海が発売している特別企画のきっぷ「JR東海&16私鉄乗り鉄☆たびきっぷ」には、あわせて専用アプリが用意されており、各私鉄が選んだ沿線のオススメスポット「鉄☆たびスポット」に「チェックイン」が可能。そうしてポイントをためると、JR東海と私鉄16社の鉄道グッズが抽選で当たるなどするものです。

 全線に乗っても、所要時間は片道32分。運行頻度が高く、途中下車ポイントもある遠州鉄道は「気軽な鉄道旅に向いた路線」だというのも、特徴に数えられるかもしれません。横長のロングシートで、「車内で駅弁」という雰囲気ではありませんが、沿線には「うなぎ」や「餃子」といった名物もありますし。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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2件のコメント

  1. 遠州鉄道と天竜浜名湖鉄道を直通できる構造に変えて、掛川から浜松まで運行し、途中の遠州森駅から浜松まで結べば遠州森町PAから円田駅に乗り換えて浜松に向かう事が出来れば新東名から鉄道を介して浜松に行けるから高架があると思うな。

  2. 浜松城行くのにわざわざ赤電乗るのかな(汗)
    沿線にうなぎや浜松餃子。。。いかにもよそから来た人ならではの発想。