本当に実現間近か ヘリ老舗が「空飛ぶタクシー」で示す未来の都市交通のあり方とは
大手老舗ヘリコプターメーカーのベルが、そのつちかってきたノウハウをつぎ込んだ、いわゆる「空飛ぶタクシー」のコンセプトモデルを発表しました。夢物語の実現は、意外と近いかもしれません。
ベルがやるならガチ、かも?
正月気分もさめやらぬ2019年1月8日、アメリカのラスベガスで開催された世界最大のIT家電見本市「CES2019」で、その姿は披露されました。自動車系の出展が多く集まるラスベガスコンベンションセンター(LVCC)のノースホール。ここで大手航空機メーカーのベル・ヘリコプターが、人が乗れる巨大なドローン「BELL Nexus(ベル ネクサス)」を、2020年代中頃にも“空飛ぶタクシー”「Bell Nexus Air Taxi」として市場導入すると発表したのです。
これまで「都市交通」といえば、おおむね陸の移動に限られていました。これは言わば“2次元での移動”です。それが数年前から、空を活用する“移動の3D化”を目指す動きが活発化するようになったのです。一昨年(2017年)にドイツで開催された「フランクフルトモーターショー」ではメルセデス・ベンツが、やはり人が乗れるドローンのコンセプトモデルを発表。ほかにも、普段は自動車として道路を走り、必要に応じて空も飛べる「空飛ぶクルマ」も登場し、すでに受注が始まっていることに驚かされました。
ただ、これらはあくまでコンセプトモデルであったり、受注が始まったとはいえ、スタートアップ企業(新たなビジネスモデルを掲げる新興企業)が始めたことであって、そこに不安を感じる人も少なくなかったりと、実態はややおぼつかないという印象でした。
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それに対してベルは、日本でもよく知られているV-22「オスプレイ」を開発したメーカーでもあり、航空機業界では80年にもおよぶ、長い歴史と経験を持っています。その実績に裏付けられた信頼性は、スタートアップ企業などとは比較にならないほど高いと言えます。特に垂直離着陸機(VTOL)の設計や製造について、知り尽くしているのは自明の理。そのベルが「空飛ぶタクシー」に乗り込んできたわけですから、注目されないはずはありません。
アメリカの郊外ならともかく、日本においては、タクシーのような使い方は現状では出来ない。
結局、ヘリポートや空港など決められた場所から、決められた場所まで。
都会や住宅地のすぐ近くなどに着陸するとなると騒音、風、などさまざまな障害がある。
航空法でも全ての場所を場外の離着陸場になど出来ない。
また、どんな気象条件の時に飛行できないのかなどの問題もある。
地上のタクシー並の就航率でないと、お客にそっぽを向かれてしまう。
「アイランドエアシャトル」を除いてヘリコプターの定期便がないのはそのため。
日本でも可能なように、研究をして欲しい。