渋谷駅、深夜の大工事に密着! 激変する東京メトロ銀座線ホーム(写真29枚)

渋谷駅とその周辺の再開発にあわせ、東京メトロ銀座線の渋谷駅ではホームの移設を伴う大規模な改良工事が進められています。営業運転終了後の深夜、新しいホームを覆う屋根の設置作業を取材しました。

アーチ屋根が線路上をゆっくりと移動

屋根の移動作業(27秒)。

 黒い空の下で自動車が行き交う渋谷駅前。大きな物体がゆっくりと、少しずつ動いていました。

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屋根の移動作業が行われた銀座線の渋谷駅(2019年2月7日、草町義和撮影)。

 東京メトロは2019年2月7日(木)未明、銀座線の渋谷駅で行っている大規模改良事業の工事現場を報道陣へ公開。新しいホームと線路を覆う屋根の移動作業を行いました。

 作業は1時30分ごろに開始。中央がくぼんだ「M型アーチ屋根」のブロックが、1分間に15cmから20cmの速度で西側にあるJR渋谷駅のほうへと進んでいきます。7.5m移動した2時過ぎ、この日の移動作業が終了しました。

 この屋根は、明治通りをまたぐ部分の線路の上に設置された作業台(構台)で組み立てられ、線路の上をスライドして設置場所まで移動します。この作業は2018年11月から始まり、まず構台東側(渋谷ヒカリエ寄り)の屋根ブロックの移動と設置が行われました。

 続いて構台西側(JR渋谷駅寄り)のブロックの組み立てが行われ、2019年1月に1回目の移動を実施。今回は2回目の移動作業でした。この屋根ブロックの大きさは、幅25.2m、横22.5m、高さ7.7m。重さは290tで、銀座線を走る1000系電車の、およそ10両分です。

 今後は4月まで移動作業が6回行われて設置を完了。最後に構台がある部分の屋根ブロックの組み立てが行われ、屋根の設置工事が完了する予定です。全体では全長およそ110mの屋根になり、総重量は約1500tになります。

 渋谷駅とその周辺では、大規模な再開発が進行中。同駅に乗り入れている鉄道の各線でも改良工事が行われています。このうち銀座線の渋谷駅は、東急百貨店東横店 東館(2013年営業終了)の3階から東へ約130m離れた明治通り上に移設する工事が進行中。東急百貨店のビル内から外に移るため、ホームを覆う屋根も整備されることになったのです。

 現在の銀座線ホームは、乗車ホームと降車ホームのふたつが設けられています。しかし、どちらのホームも幅が狭く、ふたつあわせても約7mしかありません。そこで東京メトロは、駅の移設場所に幅12mのホームをひとつ設置。幅を1.6倍に拡大することで、安全対策の強化が図られます。

 新しいホームの使用開始は2019年度中の予定です。

【了】

【画像】完成後の渋谷駅はこうなる!

Writer: 草町義和(鉄道ニュースサイト記者)

鉄道誌の編集やウェブサイト制作業を経て鉄道ライターに。2020年から鉄道ニュースサイト『鉄道プレスネット』所属記者。おもな研究分野は廃線や未成線、鉄道新線の建設や路線計画。鉄道誌『鉄道ジャーナル』(成美堂出版)などに寄稿。おもな著書に『鉄道計画は変わる。』(交通新聞社)など。

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コメント

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2件のコメント

  1. この記事()読んでもさっぱり理解できなかったが、トラベルWatchの記事読んだら完璧に理解した。

  2. 7+7=12で果たして大丈夫なのだろうか?