北海道でJR東日本「風っこ」と東急「ザ・ロイヤル・エクスプレス」運行へ JR貨物も協力

観光列車のJR東日本「びゅうコースター風っこ」と、東急電鉄「ザ・ロイヤル・エクスプレス」が北海道で運行へ。北海道胆振東部地震からの観光復興や地域活性化を目的に、道内を走ります。JR貨物が車両の回送運搬を担います。

ディーゼル機関車がけん引

 JR北海道、JR東日本、JR貨物、東急電鉄の4社は2019年2月12日(火)、東京都内のJR東日本本社ビルで共同記者会見を開き、4社が協力して北海道に観光列車を走らせると発表しました。JR東日本と東急電鉄の観光列車が道内を走ります。

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伊豆の観光列車「ザ・ロイヤル・エクスプレス」(2017年7月15日、恵 知仁撮影)。

 まず2019年の7月から9月にかけ、JR東日本のトロッコ風ディーゼルカー「びゅうコースター風っこ」(2両編成)をJR北海道が借り入れて、宗谷本線の旭川~音威子府間と音威子府~稚内間で「風っこ そうや」号として運転します。

 また、2020年5~8月のあいだの約1か月に週4日程度、東急の観光列車「THE ROYAL EXPRESS(ザ・ロイヤル・エクスプレス)」を札幌~道内エリアで運行します。東急が旅行商品の販売や車内サービスなどを行い、JR北海道が列車の運行に協力する形となります。JR貨物は、「ザ・ロイヤル・エクスプレス」の編成を関東から北海道への運搬で協力します。

「ザ・ロイヤル・エクスプレス」は2017年7月からJR横浜~伊豆急下田間で運転されている豪華観光列車。伊豆急行の2100系直流電車を改造(8両編成、定員100人)した車両を使っています。JR北海道の路線の多くは電化されておらず、電化されている区間も交流方式のため、そのままでは走ることができません。

 JR北海道の島田修社長によると、詳細な運行方法は検討するとしつつ、「ザ・ロイヤル・エクスプレス」にサービス電源を供給するための電源車を連結し、これをディーゼル機関車がけん引して運行するとしています。

【了】

【画像】観光列車の運転イメージ

Writer: 草町義和(鉄道ニュースサイト記者)

鉄道誌の編集やウェブサイト制作業を経て鉄道ライターに。2020年から鉄道ニュースサイト『鉄道プレスネット』所属記者。おもな研究分野は廃線や未成線、鉄道新線の建設や路線計画。鉄道誌『鉄道ジャーナル』(成美堂出版)などに寄稿。おもな著書に『鉄道計画は変わる。』(交通新聞社)など。

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コメント

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4件のコメント

  1. トロッコ列車は論外として、運賃はいくらかな
    豪華寝台列車レベルのサービス無しで、1人2、3万払ってくれる客は居ない
    といってお手頃価格じゃ黒字には程遠い
    1年運行したら新鮮味も薄れて飽きられるのが目に見える

  2. JR北海道なんてボロ電走らせてれば良いんだよ伊豆急から電車をとるな

  3. この際、北海道支援、いっそのこと、「四季島、瑞風、ななつ星」も、順に(期間限定の)レンタルしてあげたら面白いんじゃないか。

    車両送込み&戻りも、特別旅行プランにして営業運転とすれば、高い値段でも完売すると思う。

    • 瑞風は日本海縦貫線経由でも三セク3社とJR東日本・北海道がハンドル訓練できてないから無理っぽ。更に日本海縦貫線に給油設備あったっけ?(酒田あたりと直江津あたりを見なかったふりする)
      ていうか四季島は北海道行ってる。ななつ星は機関車がどうか、JR貨物で繋げられるのかなと。