2019年春の「去りゆく駅」 利用者減や廃線、トロリーバス引退…様々な廃止駅たち

春は別れと出会いの季節。JR北海道の根室本線や石勝線、JR東日本の大糸線などで一部の駅が廃止されます。また、立山黒部アルペンルートでは、関電トンネルトロリーバスの「駅」も廃止に。それぞれの背景をまとめました。

トロリーバスの駅はバス停として再出発

 1882(明治15)年開業。開業時の駅名は「金ヶ崎」でした。敦賀港は古代より大陸と交流があり、明治時代は日本海側の軍事拠点のひとつでもありました。敦賀港駅に至る鉄道は、東海道線の支線として米原から整備され、のちに北陸本線となります。

 戦前は東京発敦賀港行きの欧亜連絡国際列車が走り、敦賀港から国際航路経由でロシア、ヨーロッパまでつながる日本の玄関駅でした。戦後も北陸本線の敦賀駅から分岐する貨物支線の終着駅でしたが、鉄道による貨物輸送は休止に。現在はJR貨物の敦賀港オフレールステーションとして、トラック便のターミナルとなっています。

 敦賀市は敦賀港駅周辺に転車台を置き、構内で蒸気機関車を走らせる構想を掲げていました。駅の正式な廃止、JR貨物から施設の譲渡を得れば実現に近付きそうです。廃止は残念ですが、楽しみが残されています。

黒部ダム(関西電力 関電トンネル無軌条電車、富山県立山町)

 1964(昭和39)年開業。トンネル内にあるトロリーバス(無軌条電車)の駅です。立山黒部アルペンルートで、黒部ダムを挟んで、立山黒部貫光の黒部ケーブルカーと連絡します。黒部ダム、展望台、黒部湖遊覧船など立山黒部アルペンルートの重要拠点にあります。立山黒部アルペンルートは冬季閉鎖されるため、2018年11月30日をもってトロリーバスとしての運行は終了しました。2019年の運行開始日である4月15日(月)からは電気バスが登場。黒部ダム駅はバス停留所として再出発します。

扇沢(関西電力 関電トンネル無軌条電車、長野県大町市)

 1964(昭和39)年開業。立山黒部アルペンルートの東側、関電トンネルトロリーバスの長野県側の駅です。JR信濃大町駅(長野県大町市)を発着するバスと連絡します。関電トンネルトロリーバスは山岳トンネルのなかを走りますが、扇沢駅は地上にあり、トンネル出口からわずかな時間だけ外の景色を楽しめます。トロリーバスの車庫がありましたが、今後は電気バスの拠点になります。

【了】

【写真】トロリーバス引退で「駅」も廃止に

Writer:

乗り鉄。書き鉄。ゲーム鉄。某出版社でゲーム雑誌の広告営業職を経て独立。PCカタログ制作、PC関連雑誌デスクを経験したのち、ネットメディアなどで鉄道関係のニュース、コラムを執筆。国内の鉄道路線踏破率は93パーセント。著書に『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。日本全国列車旅、達人のとっておき33選』(幻冬舎刊)など。

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