じわり拡大「旅行キャンセル保険」 別途保険料が必要でも、顧客満足度アップのワケ
コンサートチケットのキャンセルにも
――そうしたキャンセル理由であれば、すべてのケースで補償されるのでしょうか?
いえ、たとえば歯医者や針灸、マッサージへの通院、自家用車やタクシーによる移動で遅延した場合など、お支払いの対象外となる事例もあります。また、遅延証明書や病院の領収書など、その事由を証明するものの添付が必要です。
――導入は増えているのでしょうか?
旅行会社や旅行予約サイトのほか、コンサートなど各種チケット販売サービスで取り扱っていただくケースが増えているほか、航空事業者ではピーチ・アビエーション様が2014年から導入されています。
杉崎観光バス様では、直前のキャンセルで払い戻されない代金の50%についても、お客様から払い戻しの依頼を頂くことがあり、それらに対応する解決策として本保険をご活用いただく運びとなりました。最大の目的は「顧客満足度の向上」です。同社のように、チケットとは別に保険としてご用意いただくケースのほか、チケットに保険料を含めた金額で販売し、「キャンセル料の返金が可能な商品」として顧客満足度アップにつなげるケースもあります。
――どのような人が加入しているのでしょうか?
早期に格安料金でチケットを購入される方や、高額なチケットに対して加入される方が多いです。たとえば5万円するオペラのチケットを3か月前から購入するとなれば、「行けなくなったらどうしよう」と思われるかもしれませんが、この保険で精神的なハードルを下げることができます。
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AWPジャパンによると、このような商品は海外では広く普及しているとのこと。最近になり日本でも導入が増えており、同社以外からも商品が出てきているといいます。
このようなキャンセルへの補償は、通常の国内旅行保険や海外旅行保険にも存在するものの、たとえば既往症がある人がクルーズなどの高額商品を購入した場合、加入できないケースがあるとのこと。対して同社の商品は、既往症がある人でも加入できるそうです。
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