唯一無二の造形! 艦橋が個性的すぎる戦艦「扶桑」の一部始終 試行錯誤期の超ド級戦艦

「艦橋」は、いわば艦艇の顔ともいえるものですが、なかでもトガった個性を見せていたのが、旧海軍の戦艦「扶桑」でしょう。艦砲など、その艦上構造物の配置も独特です。なぜそこまで個性的な戦艦に仕上がったのでしょうか。

そしてあの特徴的すぎる艦橋に

 2度にわたる改修の結果、主砲の最大仰角を25度から43度まで増やして射程が3万mを超えるようになり、射撃指揮装置も一新されます。遠距離の射撃観測、照準、指揮のため、艦橋も増築されて、水面から高さ50m以上(ビルなら12階建て相当)にまで延び、そこに最新の8m測距儀が据え付けられます。また3番砲塔上に水上観測機を発進させるカタパルトを増設したため、前部艦橋の背面下部がくびれたいびつな形となり、これが「扶桑」と同型艦「山城」とを区別するポイントにもなっています。

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1921年に撮影された扶桑の3番砲塔。「YAMASIRA」とメモ書きされているが「扶桑」といわれている(画像:アメリカ海軍)。

 主砲の射程は長くなりましたが、精度は良くありませんでした。主砲塔を6基も並べた構造に根本的な問題があり、射撃時の衝撃で生じる船体のゆがみが原因ではないかといわれています。

 水平面の装甲が強化されたことにより、排水量は約3割増加しました。速力不足を改善するため機関も強化されますが、船体のまんなかに配置されていた砲塔が邪魔になってボイラーなどの増設が難しく、充分な強化とはなりませんでした。煙突は1本にまとめられます。テストでは最高速力24.7ノット(約45.7km/h)を絞り出しますが、それでも鈍足戦艦であることには変わりありませんでした。

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