さようなら、JR大阪環状線の201系電車! 引退を目前に控え「新旧」車両が並ぶ

メンテ担当「引退は少し寂しい」

 1981(昭和56)年度に製造が開始された量産車は、まず首都圏の中央線や総武緩行線などに導入された後、1983(昭和58)年度からは関西地区の東海道・山陽本線にも投入。同線にいた103系と同様、スカイブルー一色の装いで、普通列車として7両編成で使われました。

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201系(左)と323系(2019年5月31日、伊原 薫撮影)。

 2005(平成17)年から同線に321系電車が導入されると、押し出される形で201系は大阪環状線と関西本線(大和路線)に転属。リニューアル工事も施行され、側面窓や車内の印象は大きく変わりました。一方で、客室の荷棚は「網」のままとされるなど、昔ながらの雰囲気も色濃く残しています。

 そして、323系の増備により、201系は大阪環状線からも徐々に引退。5月31日(金)現在、森ノ宮支所には3本の201系が残っていますが、このうちラッピングが施された2本は同日に引退し、最後に残ったオレンジ色の1本も、6月7日(金)をもって引退します。

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201系の運転台。ブレーキハンドルは昔ながらの木製だ(2019年5月31日、伊原 薫撮影)。
いかにも昔の通勤電車といった雰囲気の、201系の客室(2019年5月31日、伊原 薫撮影)。
201系の中間車。昔ながらの菱形のパンタグラフを装備する(2019年5月31日、伊原 薫撮影)。

 森ノ宮支所でメンテナンスを担当している安福健太さん(所属は当時)は、「大阪環状線はカーブが多く、他路線よりも台車の回転部分などのメンテナンスに苦労しました。また、空気式のブレーキやドア開閉装置を使用しているため、『プシューッ』という独特の音が特徴でした。愛着もある車両なので、引退は少し寂しいです」と話していました。

 大阪環状線からオレンジ色の201系は姿を消しますが、その色は323系の帯に受け継がれています。また、201系は関西本線やおおさか東線に残り、もうしばらくはその姿を見ることができる予定です。

【了】

【写真】201系の外観・車内・運転台

Writer: 伊原 薫(鉄道ライター)

鉄道ライター。乗り鉄・撮り鉄のほか、鉄道旅で酒を楽しむ「飲み鉄」や列車を貸し切って遊ぶ「借り鉄」の普及に勤しむ。最近は、鉄道と地域の活性化アドバイザーとしても活動中。好きな発車メロディはJR北千住駅。

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コメント

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2件のコメント

  1. 201系乗ってるぜ
    おそらく今日が人生で最後の201系だろう
    JRあまり使わないから

    • 関西本線「おるで」
      おおさか東線「こっちにもおるで」
      奈良線「ぼちぼちやばいけど103系なら今のうちに」