航空機から飛び出す「空挺降下」というお仕事 陸自の精鋭部隊、配属までの遠い道のり

航空機から降下し任務を遂行する「空挺部隊」、いわゆる落下傘部隊は、世界各国の軍隊で精鋭部隊として位置づけられていますが、これは陸上自衛隊においても同様です。配属されるには、高いハードルが待ち受けています。

検査をパスしても…「空挺き章」までの高いハードル

「空挺身体検査」に合格したら、いよいよ「空挺き章」を取得するための「基本降下課程」を履修します。

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13式空挺傘は主傘約17kg、予備傘約7kg。装備全体で80kg超の場合も(武若雅哉撮影)。
2日ごとに行われる体育の時間は上半身裸で。これが空挺団の伝統(武若雅哉撮影)。
体力検定で腕立て伏せをする隊員。2分間で自分の限界まで挑戦する(武若雅哉撮影)。

 この教育課程は、第1空挺団の隷下にある「空挺教育隊」が年に数回、約5週間の日程で実施しているものです。体力の向上もさることながら、落下傘の取り扱いがメインで行われ、傘(かさ)の背負い方、開き方、主傘(しゅさん)が故障した場合の予備傘(よびさん)の開き方、着地の方法、着地後の行動など、訓練生は非常に多くのことを学びます。

 最終的には本物の航空機を用いて降下するのですが、最初はモックアップと呼ばれる航空機の模型を使ったり、飛び出し塔や降下塔と呼ばれる施設を使用したりして、徐々に高度を上げ、飛び出せるよう訓練していきます。

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着地など基礎的な動作は数百回以上練習し徹底的に体に叩き込まれる(武若雅哉撮影)。
高さ11mほどの「飛び出し塔」から飛び出す練習をする隊員たち(武若雅哉撮影)。
黄色の巨大な送風機で風を送り、着地後、強風に煽られる訓練も(武若雅哉撮影)。

 基本降下課程の集大成となるのは、実機からの降下です。約4週間に渡り基礎的な降下要領を学んだ訓練生たちは、ついに航空機から飛び降りることになるのです。この実機からの降下訓練は、航空機が安全に飛べる日に行われるので、早くて数日、長くても1週間程度の日程で行われます。

 ちなみに、航空機が飛行するのは高度約340m。これは333mの東京タワーとほぼ同じ高さです。この時の航空機の速度は約210km/hで、高速道路を走るクルマの2倍以上の速度から飛び出すことになります。新幹線でたとえるなら、最高240km/hで走る上越新幹線より若干遅いくらいです。

 飛び出した時の風による衝撃はすさまじく、しっかりとした体勢を保持していないと、強風に煽られて怪我をしてしまう恐れがあるそうです。また、航空機が発生させる騒音や、飛び出した瞬間の衝撃から耳を守るために、耳栓も装着しているのが特徴です。

 こうして、無事に実機からの降下を「5回」クリアした者だけが、念願の「空挺き章」を手にすることができます。

【写真】海へ降下してしまったら…? もちろん訓練アリ

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コメント

6件のコメント

  1. 航空自衛隊にも、空挺・レンジャー隊員がいます。

    航空救難団に所属する救難員(通称:メディック)です。

    全員ではありませんが、救急救命士の資格保有者もいます。

  2. 第一空挺団は習志野市ではなく、船橋市薬円台では

    • 永田 真人 様

      平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

      乗りものニュース編集部です。

      このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。

      修正いたしました。

      これからも変わらぬご愛顧を賜りますよう、

      何卒よろしくお願い申し上げます。

  3. もうすぐ夏祭りですね。楽しみにしています!

  4. 前期教育中に空挺団の勧誘あったなぁ!

    中隊で7名のワクに俺含めて29人志願、俺最初の全身レントゲンでの骨格審査で、線が細いのでダメと一選抜落選した。

    まぁ、そんなのでも選抜射手つまり準特級には射撃検定は合格したなぁ。

    射撃で真に難しいのは、撃ち下ろしでの初弾必中

  5. 懐かしいなー!落下傘整備中隊に所属したました。この中隊も自衛隊の中では希少価値高目、空自にも班単位は存在するみたいですが中隊規模で唯一空挺団に補給の恩恵を与えられるロジスティクスに特化した部隊でしたよ。降下誘導小隊と共に日本で唯一無二

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