「空の番人」頂点決まる! テーマは「確実、迅速、丁寧」 保安検査コンテスト開催
空港で手荷物や利用者を検査する「空の番人」保安検査員。混雑時にはつらいことも多くなるといいます。羽田空港内でこの「空の番人」のコンテストが行われ、日本国内の16空港から、12社の保安検査会社が参加しました。
国内線空港から規模別に選抜
空港の保安検査の対応スキルを競う第2回「保安検査コンテスト」が2019年7月9日(火)、羽田空港内の「TIAT SKY HALL」で開催されました。
主催は、JAL(日本航空)、ANA(全日空)をはじめ、ジェットスター・ジャパンやAIRDOなど、国内航空会社の多くが加盟する国内定期航空保安協議会。参加は、日本国内の16空港から、保安検査会社12社です。
国内線の空港を大・中・小で規模別のブロックに分け、各ブロックから空港を選抜。大空港ブロックは羽田・中部・関西・那覇・中部、中ブロックは成田・熊本・宮崎・長崎・石垣、小ブロックは三沢・新潟・富山・出雲・岩国・奄美が選ばれました(順不同)。
コンテストの実技審査は、保安検査場に見立てた舞台で、各空港の代表者2人1組が航空券の確認などをする案内担当者と、金属探知機で検査する接触検査担当者になって行います。出題された課題は「車いすの利用者」「日本語が全く話せない外国人」「急いでいるからという理由で検査に非協力的な利用者」「危険物を持ち込もうとする利用者」などです。一連の対応を10分間の制限時間内で審査します。
金属探知機が反応した車いすの利用者に対して、検査担当者が体を触り確認するとき「痛かったりしないですか」などの声掛けなどを頻繁にしていました。外国人に対しては全員が英語をスラスラ話せるわけではなかったものの、身振り手振りを交えて意思疎通を図っていました。
「急いでるから。いいからさっさと通してよ」と叫びながら、強引に検査場を通過しようとする利用者が登場。一方、検査担当者は笑顔を崩さずに自らの体でバリケードを作り、道を譲りません。なかには「何時の便ですか?」と質問し、間に合うかどうかを先に利用者に伝える検査担当者もいました。
また「使わないからいいでしょ?」「未開封だからいいでしょ?」とライターや殺虫スプレーなどを機内に持ち込もうとする利用者も。「法律で決まっており、どのお客様でも一律対応です」と笑顔できっぱり。空の安全を守るために「特別扱い」はありません。
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