関空特急「はるか」の新型271系が登場! 現行281系と連結、全席にコンセント設置
車内設備も様々な改良が
281系のデザイン上の特徴だった、前面下部をへこませる「インバースデザイン」を271系も踏襲。287系と少し違った顔つきになりました。車体下部を覆うスカートの形状は287系と同一ですが、281系と同様のカラーリングにするなど、印象を変えています。
前面や側面の塗り分けも、白をベースに屋根部分を濃いグレー、裾部分をブルーとした281系同様のデザインとし、窓横などには「スクエアドット」と呼ばれる青色の模様や、五重塔などが描かれた「はるか」ロゴマークも配置。281系と連結した際の一体感を出すとともに、287系を使用する「くろしお」などほかの特急と見た目を変えることで、誤乗を防ぐ役目も持っています。
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車内のカラーリングは、華やかさや上品さをコンセプトとした281系を受け継ぎつつ、数々の新技術を取り入れました。例えば、JR西日本の在来線特急では初めて、車端部に液晶ディスプレイ2画面による情報案内装置を設置したほか、普通車も全席に電源コンセントを設置。天井の高さは287系に比べて70mm高い2220mmで、より広々とした印象を受けます。荷物置き場は大型スーツケースを考慮して2段式となり、さらにデッキ部分にあったのを客室内に移すことで、セキュリティも確保しました。防犯カメラの台数も1両あたり8~9台と大幅に増やされ、デッキ部分に加えて客室内や荷物置き場にも取り付けられています。
デッキ部分に設けられたトイレは、もちろん車いすに対応した大型のもの。向かい側の洗面台は、鏡にLED照明が埋め込まれ、水やハンドソープが自動で出るようになるなど、より使いやすくなりました。
271系は、3両編成6本の合計18両が製造され、2020年春から運用開始予定。25年間にわたって親しまれてきた関空特急「はるか」に、新たな“顔”が加わります。
【了】
Writer: 伊原 薫(鉄道ライター)
鉄道ライター。乗り鉄・撮り鉄のほか、鉄道旅で酒を楽しむ「飲み鉄」や列車を貸し切って遊ぶ「借り鉄」の普及に勤しむ。最近は、鉄道と地域の活性化アドバイザーとしても活動中。好きな発車メロディはJR北千住駅。
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