見覚えある色使い…異形の飛行機、エアバス「スーパーグッピー」と日本のほのかな縁

原型機はB-29爆撃機、機体色はかつて日本の空でしのぎを削った航空3社の一角そのもの……見た目の異形さで知られる「スーパーグッピー」ですが、フランスの現存機は、直接には皆無ながらもほのかに日本と縁のある機体でした。

フランスで羽を休める「スーパーグッピー」、どんな飛行機?

 フランス第4の人口を誇る都市、トゥールーズ。かつて『星の王子さま』の著者としても知られるサン=テグジュペリなどの有名飛行士も活躍したこの地には、国際航空機メーカー、エアバスの本社と旅客機最終組立工場があり、欧州を代表する航空産業の街として有名です。このエアバス社工場に隣接する「アエロスコピア航空宇宙博物館(Aeroscopia aeronautical museum)」には、まるで風船のような愛嬌のある風貌で、しかも一定の年齢以上の日本人ならきっと見覚えのあるカラーリングの航空機が展示されています。

 その名は「スーパーグッピー」。来歴を見てみると、日本とはやはり、不思議な縁で結ばれていました。

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胴体を折り曲げて貨物室を開く独特のスタイルで展示されている、アエロスコピア航空宇宙博物館の「スーパーグッピー」(板倉秀典撮影)。

「スーパーグッピー」はもともと、NASAのロケットを運ぶため、1960年代にボーイング377旅客機から改造されたアメリカ製の飛行機です。そして、この機体に注目したのが1970(昭和45)年にヨーロッパで設立されたエアバス社(当時はエアバス・インダストリー)でした。同社では、最初のプロダクトであるA300旅客機の胴体や翼などを製造工場から組立工場に運ぶため「スーパーグッピー」のパワーアップバージョンを発注します。これがSGT 201(SGTは「スーパー・グッピー・タービン」の意)です。

 エンジンはロッキード(当時)C-130輸送機と同じ、アリソン・エンジン社のターボプロップエンジンを搭載していましたが、操縦装置はボーイング377旅客機、さらにはその原型であるB-29爆撃機から大きな変更がないなど、登場した時点ですでに旧式機でした。それでも4機の「スーパーグッピー」は、当時のエアバス社のコーポレートカラーである“レインボーカラー”を身にまとい、30年近くもヨーロッパ各地に点在するエアバス社の工場の間を飛び回りました。

【写真】スパッと輪切り! な「スーパーグッピー」の貨物室扉機首側

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