引退近づく! 坂と寒さに強い国鉄電車「115系」いまどこを走っている?

新潟エリアは残りわずかに

 JR東日本では、関東エリアと甲信エリアでの運転が終了。いまは新潟エリアに21両(3両編成7本)残っていますが、普通列車の多くは新型のE129系電車に置き換えられており、115系を見かける機会は大幅に減りました。なお、新潟エリアの115系は、えちごトキめき鉄道の妙高はねうまラインにも乗り入れています。

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山陽本線を走る115系(2019年7月、草町義和撮影)。

 JR西日本では291両と比較的たくさん残っており、そのほとんどは中国地方の山陽本線と同線から分岐する路線で運転されています。広島を中心としたエリアでは、2019年3月のダイヤ改正にあわせて引退しました。なお、JR東海の115系は2007(平成19)年までに引退しています。

 このほか、長野県の第三セクター・しなの鉄道が、JR東日本から譲り受けた115系を59両保有しており、JR線にも乗り入れています。2014(平成26)年には、3両編成1本が観光列車「ろくもん」用として改造されました。ただ、しなの鉄道はSR1系電車という新型車両の導入を計画。将来的には大半の115系がSR1系に置き換えられるとみられます。

 2019年8月5日時点で115系の普通列車が運行されているおもなJR線は、次の通りです(ジェー・アール・アール編『JR電車編成表 2019夏』などによる)。

JR東日本

・信越本線 篠ノ井~長野(しなの鉄道115系の乗り入れ)
・信越本線 直江津~新潟(えちごトキめき鉄道の妙高はねうまライン 新井~直江津間に乗り入れ)
・越後線
・弥彦線 東三条~吉田

JR西日本

・山陰本線 綾部~城崎温泉
・舞鶴線
・山陽本線 姫路~三原
・赤穂線 播州赤穂~東岡山
・宇野線
・本四備讃線(瀬戸大橋線) 茶屋町~児島
・伯備線
・福塩線 福山~府中
・山陰本線 伯耆大山~西出雲
・山陽本線 岩国~下関

【了】

※一部修正しました(8月9日19時05分)。

【写真】各地を駆け抜けた「115系」勢ぞろい!

Writer: 草町義和(鉄道ニュースサイト記者)

鉄道誌の編集やウェブサイト制作業を経て鉄道ライターに。2020年から鉄道ニュースサイト『鉄道プレスネット』所属記者。おもな研究分野は廃線や未成線、鉄道新線の建設や路線計画。鉄道誌『鉄道ジャーナル』(成美堂出版)などに寄稿。おもな著書に『鉄道計画は変わる。』(交通新聞社)など。

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コメント

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1件のコメント

  1. 「115系がどんどん少なくなって寂しい。」
    「中国地方ではまだ現役。」

    関東圏の人はノスタリジーを感じる記事だと思いますが、実際毎日利用する人間からすると、古い車両よりも新車が良い。

    広島に導入された227系が羨ましい。