海自護衛艦「いずも」わずか31億円で「空母化」のワケ F-35B戦闘機の発着艦が可能に

2018年末、ヘリ護衛艦「いずも」の、事実上の空母化は大きな話題となりましたが、その最初の年度の改修費用が31億円と計上されました。意外と少ないように見えるかもしれませんが、もちろんそこにはもっともな背景や理由があります。

「31億円の改修」から戦力化までにはなにが必要?

 ただ、この改修は「F-35Bの発着艦が可能になる」というだけで、F-35Bを搭載して「いずも」が作戦行動をできるようになるわけではありません。

 F-35は全世界で運用されるすべての機体に、コンピュータが機体の状態をチェックする自己診断システムを内蔵しています。そして、そのデータを収集・分析して、部品の交換時期を割り出し、運用国へ効率的に交換部品を供給するシステムを構築しており、ロッキード・マーチンはこれを「ALIS(Automatic Logistics Information System)」と名付けました。いずも型にF-35Bを長期間搭載して作戦行動を行なうためには、この「ALIS」に接続する端末の追加装備が必要となります。

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「いずも」の飛行甲板。2020年度防衛予算の概算要求には、耐熱性強化のための改修費が計上された(竹内 修撮影)。

 また、アメリカ海軍はGPSとUHF波を使用して、F-35を自動的に空母や強襲揚陸艦に誘導する「JPALS」と呼ばれるシステムの導入を進めています。日本と同様、F-35Bを導入して空母に搭載するイギリス海軍とイタリア海軍もJPALSの導入を検討しており、これまで艦艇に戦闘機を着艦させた経験の無い航空自衛隊のパイロットが操縦するF-35Bをいずも型に安全に着艦させるには、JPALSの導入も必要になるものと考えられます。

 このほかF-35Bの整備器材などの追加も不可欠で、これらの改修を受けて、ようやくいずも型は戦力として機能するといえます。

【写真】F-35B搭載は想定通り? 「いずも」の「例の」エレベーター

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コメント

3件のコメント

  1. 今回の改修の目的はアメリカ海軍に便宜をはかり恩を売って貿易摩擦を緩和する事でしょう。自衛隊による空母運用なんて考えていません。なぜなら空母を運用するなら、早期警戒機も要るし護衛艦も必要になる。イズモ単艦の運用などあり得ないからです。有事の際にアメリカ海軍のプラットホームとして組み込まれるのでしょう。

    • 国家が国家として「現在の日本海軍は米国第7艦隊の(かつては対ソ、現在は対中の)対潜部隊として設計されているので、遠洋に出ての単独シーレーン護衛任務はしたくてもできない」と国民に語っていれば、国家が自らの作った幻影に踊ることもなかったのだが。

  2. 「いせ」「ひゅうが」はヘリコプター搭載護衛艦だけど

    ミサイル発射能力もあり艦としての

    戦闘力もある

    しかし、[いずも」「かが」は

    更に大きくなったが

    航空機運用能力を最大にするために

    護衛程度の機関砲と

    護衛の対ミサイル防衛ほど

    基本的には艦隊運用のため

    護衛艦が防衛する

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