台風19号で交通寸断「陸の孤島」へ高速バスなぜ運行できたのか? 実現の裏側

台風19号の影響により、川の氾濫で営業所が浸水するなど、大きな被害を受けたバス事業者がありました。その一方、各地で道路や鉄道が寸断されるなか、高速バスは“ならでは”の柔軟な対応で、早期に運行を再開しています。

そして読めるようになった遅延時間 鉄道復旧までの需要に応えた高速バス

 同じ山梨県でも富士五湖地区は、東名経由の高速バス路線(渋谷発着など)が早期に運行を再開したほか、ふだんは中央道経由の東京駅発着便も東名経由で運行されました。河口湖駅(山梨県富士河口湖町)でこれら高速バスから路線バスに乗り継いで甲府方面に向かうルートがSNSなどで拡散し、各社は続行便(2号車以降)を設定して需要に応えました。

 中央道通行止めから5日後の10月17日(木)には、新宿発着の富士五湖線、諏訪・岡谷線、松本線も運行を再開しました。新宿~甲府線の臨時路線を運行するなかで、遅延が2時間程度に収まることがわかったためです。目的地への到着が大きく遅延すると、現地での宿泊など車両や乗務員の運用に大きな負担が発生することもあり、遅延時間を読めるようになったことで運行再開が実現したのです。

 なお、往路が遅延しても目的地での折り返し準備時間を確保し、かつ復路が遅延しても深夜時間帯にかかってしまわないよう、一部の便を運休し、折り返し運行のダイヤも調節しました。一方、新宿発着の伊那・飯田線、高山線などは、もともと所要時間が長いため、この時点では運行を再開できませんでした。

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台風19号による中央道の被害状況。相模湖東IC~相模湖IC間では、のり面が崩落した(画像:NEXCO中日本)。

 中央道は高速道路会社などの懸命な作業のおかげで、19日(土)正午に通行止めが解除され、翌日からは中央高速バス各路線とも通常運行に戻りました。一方、JR中央線の復旧にはさらに時間がかかり、28日(月)に特急列車が運行を再開するまでのあいだ、各事業者は可能な限り続行便を設定して、山梨県、長野県方面の足の確保に努めました。

【写真】避難するバス

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