PKOのクルマはなぜ白い? 国連平和維持活動の部隊車両 紛争地域でよく目立つ色のワケ

紛争地帯をゆくPKOの車両は全て白色に塗装されていますが、そうした場所で目立つのは危険なのではないでしょうか。なぜ白なのか国連広報センターなどに聞いたところ、むしろ目立たせているのかも、とか。どういうことでしょうか。

戦場で白といえば意味のある色だけれど…?

 ニュース番組などで耳にする「PKO」という言葉。「国連平和維持活動(United Nations Peacekeeping Operations)」の略称で、紛争地帯などの平和の維持を図る手段として、国際連合の加盟国のなかから小規模の軍隊を編成し、派遣するという活動です。さて、ここで気になることがひとつあります。なぜか同活動で使用する車両は、決まって白色で塗装されているのです。いったいどういう狙いで白色なのでしょう。

Large 20191214 01
2013年、南スーダンでPKO活動に従事する陸上自衛隊の車両(画像:陸上自衛隊)。

 なまじ、「多国籍軍」と混同されることが多いので、PKOに関する説明をすると、紛争が発生していた地域において、その当事者間にある程度の停戦合意が成立した後、再びいざこざが発生し、紛争が再開されることを防ぐのがおもな役割です。全ての任務は安保理決議などに基づいて行われます。国連の統括下に入らず、特定の陣営に加担して戦闘に介入することができる多国籍軍とは、その点で違うのです。

 白色の塗装をほどこし、現地に派遣される車両は、装甲兵員輸送車や物資輸送用のトラック、復興支援活動用の重機などです。なお、火器は現地の人々を刺激しないように最低限です。創作物に登場する架空の国連軍では、戦車も白く塗装されているイメージがありますが、実際のところ基本的には戦車を派遣しません。戦闘に参加するのが目的ではないからです。

 この「戦闘に参加するのが目的ではない」というところが重要です。最近は紛争に臨機応変に対応できるようにと、PKOも変質しつつありますが、それでも戦闘を積極的にすることはないです。

 ちなみに「ハーグ陸戦条約」において、敵対勢力との交渉にあたる「軍使」は、白旗を掲げて行動します。こうすると武器を携行していても、攻撃の対象にはならないからです。PKOの車両の白色にも、似たような意味があるのでしょうか。

【画像】日本も派遣中 国連PKOの展開状況 2019年9月30日現在

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  2. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  3. 「海自最大の護衛艦」と「世界最大級の軍艦」が洋上で並んだ! 圧巻の編隊航行を上空から捉えたショットが公開
  4. 海自艦がロシア海軍の「超静かな潜水艦」を確認!浮上航行する姿を捉えた画像を防衛省が公開
  5. 都市に迫るロシア軍の「弾道ミサイル」が“空中で木っ端みじん”になる瞬間をウクライナ軍が公開 追尾から撃墜まで詳細に
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  3. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号