関門海峡の「エレベーター国道」へ行ってみた 海面下58mを歩いて渡れる不思議

本州と九州を隔てる関門海峡には、鉄道トンネルと自動車トンネルのほか、歩行者用の人道トンネルが存在し、「国道2号」に指定されています。人道トンネルへはエレベーターを使って入りますが、このエレベーターも国道の一部です。

関門海峡人道トンネル エレベーターも「国道」です

 さらに、NEXCO西日本 九州支社によると、地上と人道トンネルをつなぐエレベーターも国道の一部(付属設備)だといいます。

 道路法において「道路」とは、トンネルや橋、渡船施設、道路用エレベーターなど、道路と一体となってその効用をまっとうする施設または工作物、道路の付属物も含むものとする、とされています。このため、法律的には人道トンネルに付属するエレベーターも国道に含まれる、というわけです。

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地上から人道トンネルまで降りるエレベーターも国道の一部(2019年11月、中島洋平撮影)。

 人道トンネルで最も深い山口・福岡県境付近は、海面下58mに位置しています。世界的にも珍しいという構造の海底人道トンネル、下関市の観光政策課によると、近年は海外からの観光客も増えているといいます。

 ちなみに、NEXCO西日本 九州支社によると、人道トンネル内の国道標識は2012(平成24)年に新設したものとのこと。「道路標識として設置したものではありますが、観光資源になる期待も込めて」いるそうです。

【了】

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