成田空港LCCバス統合 競合から連携へ大転換 何があった? 現場から自然発生の提案とは

「羽田の国際線化」への対抗策として誕生 片道500円だったかも?

 東京都心部と成田空港を結ぶバス路線は、従来、おもに東京空港交通が運行していました。車体側面に「Airport Limousine」と書かれた、オレンジの車体色のいわゆる「リムジンバス」です。都内の高級ホテルに直接乗り入れるなどのサービスを提供し、運賃は片道3000円前後でした。

 一方、2009(平成21)年、政府が羽田空港も国際線用として活用する方針を打ち出すと、成田空港は、空港どうしの競争に備え「都心から遠い」という評価を覆す必要性に迫られます。その一環として同空港は、格安運賃の空港連絡バスを運行できないか、調査を始めました。このころ、東京駅~茨城空港線が茨城県の補助金により片道500円(航空利用者のみ)で運行し空港利用者の増加に貢献したことから、成田の関係者も東京駅発着の格安バスについて「片道500円」を期待していたようです。

 さすがに500円は無理でしたが、2012(平成24)年、前述した2つの路線が片道1000円で開業しました。両路線は、成田空港がLCC(格安航空会社)を積極的に誘致したことと関連して「LCCバス」とも呼ばれますが、LCC利用者に限定せず誰でも乗車することができます。低運賃が人気を集め、両路線とも増便を繰り返しました。

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東京駅JRバスターミナルにおける「THEアクセス成田」乗車待ちの列(2019年12月、成定竜一撮影)。

 ただ、人気ゆえの課題も生まれました。東京駅では、双方の乗車場所が徒歩で5分ほど離れていたため、「東京シャトル」の乗客が間違って「THEアクセス成田」のバス停に行ってしまい予約便に乗り遅れる、ということも起こっています。なお、「THEアクセス成田」は2014(平成26)年にジェイアールバス関東が参入し、東京駅のJRバスターミナル発着に変更されています。

 一方、成田空港発の便は両路線でバス停を共有し、また予約制をとっていません。ただ両者で乗車券の発券方法が異なるため、わかりづらい状況が続いています。「東京シャトル」は夜間早朝を除き空港内の京成バスチケットカウンターでの発券ですが、「THEアクセス成田」は全便が車内で運賃を支払う先着順乗車であるため、始発バス停である第3ターミナルで満席になってしまうと、下流に当たる第1ターミナルで乗車できないケースも起こっていました。

【地図】成田空港行きバス 東京都心部のおもな発着地

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コメント

1件のコメント

  1. 片道500円なんて運賃設定したら運転手の給料払えるの?実現しなくてよかったよ。
    1000円でも安すぎるくらいなのに。