成田空港LCCバス統合 競合から連携へ大転換 何があった? 現場から自然発生の提案とは

内部からも「共同運行化しては」の声 路線統合へ

 高速バスや空港連絡バスどうしの競合はほかにも見られますが、高頻度運行の短距離路線で、これほどまでに競い合う例は特別です。ふだんは積極的なマーケティング活動をあまり行わない事業者どうしが、ウェブ上の広告などを積極的に展開しているのは、お互いに「負けたくない」という意識の強い表われといえます。

 また、成田空港のバス停で荷物の積み込みなどを担当する両路線のスタッフが、発車のたびに野球の「攻守交代」のように入れ替わるシーンは、一般の利用者には不自然に感じられていたはずです。より利用しやすくしてほしいという要望は、利用者から、バス事業者にも成田空港にも多く寄せられていたといいます。

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東京駅の「東京シャトル」乗り場は路上にある(2019年12月、成定竜一撮影)。

 京成バスは路線統合に至った経緯を次のように話します。

「現場からは自然発生的に『共同運行化してはどうか』と声が挙がりました。そこで、お客様の立場で、本来あるべきなのはどのような運行形態か、原点に立ち戻って議論をしました」

 今回の統合により利用しやすくなる当路線は、ますます人気を集めると予測されます。では、東京空港交通などが運行する従来のリムジンバスとの関係はどうなるのでしょうか。

【地図】成田空港行きバス 東京都心部のおもな発着地

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コメント

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1件のコメント

  1. 片道500円なんて運賃設定したら運転手の給料払えるの?実現しなくてよかったよ。
    1000円でも安すぎるくらいなのに。