増えたクルマの変形ハンドル なぜ? 楕円 D型 四角に近いのも その理由・メリットとは
「四角っぽいハンドル」メリットは?
このようなハンドルの変形をさらに推し進めたメーカーのひとつが、フランスのプジョーです。現行モデルの多くで、「小径ステアリング」と呼ばれる小型のものを採用しており、車種ごとに形は多少異なるものの、下端部だけでなく上端部もフラットな、どちらかというと四角形にも見えるハンドルもあります。
プジョー・シトロエン・ジャポンによると、小径ステアリングは「i-Cockpit」と称する、2010年代以降のプジョー車で共通した運転席の設計思想に基づくものだそうです。
「ハンドルを小さく、上端部をフラットにし、さらに取り付け位置を下げることにより、ハンドル越しではなくハンドルの上からメーターを見ることになります。これにより視線の移動が抑えられるほか、ハンドルに手をかけた際にひじの位置が下がり、リラックスした姿勢で運転できます。もちろん、小径なのでハンドルを回す際に腕の動きも小さくなります」(プジョー・シトロエン・ジャポン)
一方、このような変形ハンドルを見直す動きも。トヨタは現行の4代目「プリウス」で、楕円から真円に近い形状のハンドルに変更したほか、幅広い車種でD型ハンドルを共通化している日産も、2019年に発売した「デイズ」や「スカイライン」の新型では、これを採用していません。新型「デイズ」においては、女性ユーザーの声を受け、あえて真円に近いタイプのものを新開発して採用したことが、複数のメディアで報じられています。
「『セレナ』などでは、おもに乗り降りを考慮してD型を採用しましたが、操作性も考慮しつつ、クルマの特性やジャンルによりそれぞれ検討しています」と日産は話します。
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