152mm 183mm 「世界最大の戦車砲」どれだけ大きかったか? 陸自最新10式戦車は120mm

戦車砲 試作ならイギリス製が最大

 試作まで含めれば、イギリスの開発した183mm砲が史上最大です。これは1950年代に試作されたFV4005駆逐戦車の主砲として開発されたもので、ソ連の強力なIS-3重戦車を撃破できる大口径砲として作られました。

 しかし、FV4005駆逐戦車が試作で終わったため、183mm砲も量産されることはありませんでした。

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試作で終わったイギリスのFV4005。主砲が大き過ぎて、砲塔は全周旋回できなかった(柘植優介撮影)。

 ここまで挙げた砲は、確かに現代戦車の砲より大口径ですが、主砲の威力はそれ以外に、「射程(射距離)」や「命中精度」、「発射速度」など様々な要素の複合的な組み合わせによって決まります。もちろん使用される砲弾によるところも大きいため、単純に比較はできません。

 ちなみに史上最大口径の自走砲は、第2次世界大戦でドイツが使用した「ドーラ」の愛称を持つ「80cm列車砲」で、その名のとおり口径800mmです。一撃で敵要塞の30.5cm砲を粉砕したといいます。

【了】

【写真】砲弾とミサイルの二刀流 「152mmガンランチャー」

Writer: 柘植優介(乗りものライター)

子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

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コメント

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1件のコメント

  1. 世界最大口径の砲は80cm列車砲じゃなくてアメリカの914mm迫撃砲リトルデーヴィットですよ。