大変身したJR車両 国鉄特急の代名詞だった485系特急形電車 お座敷列車の「華」に
485系「華」車内も大変身 靴を脱いで掘りごたつ
「華」の外観は485系電車とまったく異なるデザインで、低い位置にある運転席は大きなガラス張りとなり、客室から前面展望を楽しめるようになっています。
また車内は畳敷きで、座席の代わりに掘りごたつを設置。まさに、団体貸切車両にふさわしい設備となりました。ただし、台車やモーターなどの機器はそのまま。高速走行しているときに聞こえる甲高いモーターのうなり声は、まさしく485系のものです。
直流電化区間と交流電化区間の両方を走れるという485系電車の強みを生かして、「華」は首都圏を中心に活躍。最近では、旅行会社が主催するツアーとして、普段は乗ることができない貨物線を通る列車などに使われています。
とはいえ、もともとは約40年前に製造された車両であり、これまでに廃車されたほかのジョイフルトレインと同様、老朽化が進んでいます。日本では数少ない「掘りごたつのある電車」を楽しむなら、いまのうちかもしれません。
【了】
Writer: 伊原 薫(鉄道ライター)
鉄道ライター。乗り鉄・撮り鉄のほか、鉄道旅で酒を楽しむ「飲み鉄」や列車を貸し切って遊ぶ「借り鉄」の普及に勤しむ。最近は、鉄道と地域の活性化アドバイザーとしても活動中。好きな発車メロディはJR北千住駅。
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